家政婦に転職しました【灰谷蘭】

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−蘭side−




まさかバスルームにマイキーがいるとは思わなかった。

マジでいつ入った…？


バスルームから声がして、咄嗟にドアを開けると
Aはマイキーの腕の中にいて。


あいつは何も言わねぇし、
マイキーのあの雰囲気を見て
二人が何をしていたかは大体想像がついた。


マイキーに脅されて無理矢理…？
とも思ったけど、そうでもなさそうだったし。


受け入れたアイツが何となく気に食わねぇ。

結局、今までの女と同じかよ。

あの状況を見て、そう思うしかなかった。



先にバスルームから出てきたマイキーは
心なしか上機嫌に見えて、

「またAのこと貸してね？」

その言葉だけを俺に投げて家を出て行った。




リビングに戻ってきたAは、
何事もなかったような素振りでマイキーを探す。


それもまた俺の苛立ちを募らせた。


そこからは、あいつが言うことに対して
捲し立てて煽るような言葉しかでてこねぇ。


あいつは家を出てったけど、
放っておけばいいだけの話。


そして二度と戻ってくんな…







『なんで蘭さんそんな言い方するの！？！！
なんでそんなに不機嫌なんですか！！！！！！』

蘭さんのばかッッッ！！！！！！！！』






最後のAの言葉が耳に付いて離れねー。






あーーーーくそ、…うぜぇ……。





ただ、何でこんなに苛ついてるのか
自分でも分からなかった。



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