★第18話 一人じゃない ページ27
「───そっか。クロ、か・・・」
最近勢力を拡大してきているらしい。
下手に動いたらどうなるものか、想像に難(かた)くない。
「嗚呼。・・・済まなかったね。作戦だとはいえ、信じてあげないようなこと・・・」
「良いよ。治なら、ね?」
探偵社の皆は裏切らない。───そう判って居ても、矢張り怖いものだ。
人間、弱いものだなぁ。
「大丈夫か?A」
ガチャッと音が鳴り、扉が開いた。
其処には、国木田君。
「悪かったな。あんなきつく言ってしまって」
「いーよいーよ。クニキィッダクゥンなら許す!」
「なんだそのクニキィッダクゥンとは!!」
あははーと笑った後、ベッドから起き上がり、これからあるらしい会議に出た。
*
「うー。これからは私一人か・・・」
「別にお前一人だけあのE組に居ろというわけ訳じゃないが?」
「もぅ。国木田君はわかってないなぁ!もう少しね、女性の気持ちを読み取るとか訓練したまえよ!」
会議が終わり、トボトボと歩いていると、国木田君に話しかけられる。どうやら誰にも聞こえていないと思っていたが、聞かれていたようだ。
会議の内容は、このような感じだった。
*
「これから作戦会議をはじめる!」
「取り敢えず、今全員に回した紙に、今回Aに起こった出来事、それと前々から目を付けている組織に付いての資料だ。何か質問はないか?」
「あ、あの・・・!Aさん、何でこんなことされたんですか?」
「嫉妬からだよ。Aが余りにも可愛すぎたせいでね?」
華麗に太宰の言葉をスルーして国木田は言葉を続ける。
「まぁ、嫉妬だな。続けるぞ。
今回一件により、件の組織を潰すチャンスが出来た。そして、今回の主役はAだな」
「でも今回の一件で、AはきっとE組にいじめられるだろうねぇ。いけるかい?」
「そういわれても、やるしかないんでしょ?大丈夫。それに、危なくなれば助けてくれるんでしょ?」
「うふふ、勿論」
「太宰の云う通り、Aはこれからいじめられる。だが、俺達がAの味方をしたら、大のチャンスを逃す様なことに成りかねない。だから、俺達は『学校では』敵だが、学校以外では味方だ。それだけ覚えておけ。
それと、もしAの身に何かあったら探偵社全員動かしてでも、否。此の武装探偵社全員でお前の身を守る。それも覚えておけ。今回はこれで解散」
*
と言うものだった。
「絶対味方・・・ふふ、心強いなぁ─────!」
私はこっそり微笑んだ。
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無名(プロフ) - 十六夜月夜さん» 返信遅れてすみません。ご意見も交えながら構成を練っていこうと思います。ご意見ありがとうございます (2018年9月26日 22時) (レス) id: 727e26ce18 (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - みかげさん» 返信遅れてすみません。ご指摘ありがとうございます。次の更新の時に修正しておきます。 (2018年9月26日 22時) (レス) id: 727e26ce18 (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - わっち(元あんぱん)さん» 返信遅れてすみません。ありがとうございます。いい作品が作れるよう、頑張ります (2018年9月26日 22時) (レス) id: 727e26ce18 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - 律も味方に入れて欲しいです。彼女は録音とか出来そうだし...元々味方だったらすみません (2018年9月23日 11時) (レス) id: f9bc2076b3 (このIDを非表示/違反報告)
みかげ - 面白いんですけど、太宰さんは(私もですけど)芥川君のこと“芥川”じゃなくて“芥川君”って呼びますよ更新待ってます (2018年9月12日 19時) (レス) id: 9a6b1a518e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名 ★k.sae☆ 月桜 雪夏(セツカ) | 作成日時:2016年10月12日 17時