歌い手達は幼女を拾ったようです

危険と想い ページ23

うらたぬきside



そ「A。ちょっと来て。」


『んぅ…なぁに…』





きっと、Aのお母さんが来るまで時間がない。


ということになり、Aを起こした。


本人には敢えて教えていない。


もしも、教えたらパニックになるかもしれないからだ。




さ「Aちゃん、絶対にそらるさんから離れないでね。」


そ「ほら、おいで。」


『はぁ〜い…』





未だに眠そうなA。




う「そろそろだな…。」





俺の一言で全員に緊張がはしる。



そ「大丈夫、大丈夫。」


る「心配せんでええんよ。」




いつもと違う雰囲気に


不安気なAを見て


そらるさんとるすが声をかけている。





ガチャ



その音に全員がドアを見つめた。




母「…A、帰るわよ。」




入ってきた女はAを見るとそう言った。





『…や、やだっ…やめてっ…』




運悪く、Aは飲み物を取りに行っていたため


腕を捕まれた。




そ「離せよ！」


さ「返して！！」


母「うるさいわね、この子の母親は私なの。放っておいて。…わかるわね…？」





その女はAに鋭く光るﾅｲﾌのようなものをむけた。




『いやだ…！離してよ…！』



そう言いながら暴れるA。


助けたい。


失いたくない。


でも、動いたらAがっ…





どうか、神様。


俺達に味方してください＿＿＿＿＿

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