81- ページ2
今日はとりあえず副長補佐として働くこととなった
「と…副長…書類です」
今のところ事務作業しかしていない
昼過ぎから見回りを行うらしい
十四郎さんと、いいかけて副長と呼び直す
なんだか副長と読んだ方がいいと思った
十四郎さんの部屋からは煙草の匂いが強く香る
でも鼻に着く匂いではなく、居心地が良い
「おう…」
短い返事をしてすぐに書類に目を通す十四郎さん
私はやることもなく、ただじっとしているのも心もとなくなりお茶をいれに部屋をでようとする
「ま、まて……疲れた…からこっちこい」
十四郎さんは私を手で招き入れる
戸にかけた手をはなし、十四郎さんのもとに歩く
「どうしたんですか、副長」
「疲れたっつたろ……」
十四郎さんは恥ずかしそうに私の膝に頭をのせた
前にきたときもこんなことをした気がする
あの時は驚いたけど、今ではなんだかかわいく見える
「お疲れ様です…ふふ」
私は綺麗な黒髪を撫でながら、さっきまでは副長だった人が突然ただの土方十四郎に戻ったようで笑えてしまった
「…なに笑ってやがる」
私の笑い声をきいてむすっとした顔を私に向けた十四郎さん
「ふふ…なんか、かわいくて、…副長さぼりはだめですよ」
私は少しふざけたことを十四郎さんにいってみる
「それは総悟にいっくれ…これは仕事だ」
十四郎さんも戯言をいうのかと、余計に笑えてきてしまった
少しすると、十四郎さんは起き上がりまた書類に目を通しはじめた
「もうちょっと頭撫でたかったな…」
私がぽつりと呟くと、十四郎さんの書類をもつ手がとまる
「…なでていい」
なんと言ったかきこえなかったので、首をかしげていると十四郎さんは耳まで真っ赤にしたまま声を荒らげた
「… っ…なでていいって…いってんだろが…もう言わねぇからな」
恥ずかしそうにする十四郎さんはやっぱりかわいい
「やった…いいこいいこです」
私はお構い無しに頭をなでなですると、十四郎さんは子供扱いするなと言ってきたが、無視をして頭を撫で続ける
「まあ、悪くねぇか」
仕事している十四郎さんはやっぱりかっこいいけど、甘えたい時もあるのだな…と、思った
「…私の前ではどれだけ甘えたっていいですよ…誰にもいいませんから」
私は十四郎さんににこっと笑ってみせた
見回りを終えて日が沈む頃に屯所に帰ると、見覚えのある人影がみえた
366人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そらね - 続き気になります!更新おねがいします!!! (2021年5月1日 8時) (レス) id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - 続編おめでとうございます!更新楽しみにしてます! (2020年6月10日 17時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
hinahina - ありがとう(●^o^●)更新がんばって!!応援してるよ(^^♪ (2020年6月4日 20時) (レス) id: 73469b3ea9 (このIDを非表示/違反報告)
エト(プロフ) - hinahinaさん» 大歓迎です!!タメでいこう(>_<) (2020年6月3日 23時) (レス) id: 84b1407f64 (このIDを非表示/違反報告)
hinahina - エトさん» そうなんですね(*^_^*) あの、、タメ口でもいいでしょうか? (2020年6月1日 23時) (レス) id: 73469b3ea9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エト | 作成日時:2020年5月23日 21時