新学年が始まる前に、知っていただきたいこと、伝えたいこと。

こんにちは、私はカンナ。
今年度から、高校１年生になります。

長い文章になるのですが、どうか知っていただきたいことがあります。
内容は少々重い部分が多いので、耐性のない方などの閲覧はご遠慮ください。
それ以外の方は、どうかお付き合いください。



私には、左腕にリスト、アームカットの痕があります。
それはもう、数え切れないほどの。
（ちょっと数えてみたら、薄い物も含めると68本ありました。）
その中の数本は皮下組織までざっくり切ってしまい、7ヶ月経つ今も生々しく、切り口（？）がピンク色になっています。
そういう方面に詳しい友人には
「もうそれ治らへんで」
と、呆れたように怒られました。

さて、ここからが本題です。
今、日本にはたくさん、こんな傷のある人がいます。
私以上に酷い人もいるでしょう。

私が通う高校には「異装通学」という制度があり、病気や傷跡などの理由から正規の制服で通うと学校生活に問題のある人はそれを活用して通学しています。
しかし、それはあまりにも目立ちます。
そして、小学校、中学校ではそんな異装許可は出されていないところがほとんどだと思います。
無理矢理メークで傷跡を隠して通学する人もたくさんいます。
また、メークで隠すにしても、その道具の費用には普通の中高生では足りない額がかかるでしょう。

私が伝えたいのは、「そんな人でも充実した学校生活を送れる環境をつくってほしい」ということ。
もちろん、全員にとはいいません。
クラスでリスト、アームカットなどに批判的な意見を持つ人もたくさんいるでしょう。
ですが、どうかお願いです。
どうか、知ってください。
私たちは、好き好んで腕を切っているわけじゃありません。
ただどうしようもなくて、
そして自分でもどうしてこんな事をしているのか分からないまま、ただ傷跡だけが増えていきます。
私の場合は、苛立ちを解消するため、そして傷口から流れる血がとても綺麗に思えるから。
中学1年から始まったこの行為ですが、3年経った今も、「血が綺麗」という考え、「苛立ちが少しはマシになる」という体験は初期と変わりません。

私たちは、春から始まる新学年、また新たな学校に期待する反面、恐怖でいっぱいです。
受け入れられなかったらどうしよう。
これの所為でからかわれたりしたらどうしよう。
そんな思いでいっぱいなんです。


私たちは、人間です。
元気にスポーツをやって、彼氏や彼女をつくって、友達とクレープを食べてプリクラを撮って、そんな「超楽しい」わけではないけど、
それでもこの痛みや傷跡を抱えながら生きている「人間」です。
自分の苦い部分、辛い部分を抱えながら生きている人間です。


自分のやったこと、自業自得。
そう言う人も世の中にはいっぱいいます。
現に、私の母がそうです。
確かに自業自得ですが、もがくことの何がいけないんですか？
勉強をせずにテストに挑んだら２０点だった、だから今後頑張って勉強する。
罪を犯してしまった、逮捕されて更生して、今度は罪を重ねることなく仕事をする。
もがくことのどこがいけないんですか？

私には、ひとりで戦う勇気はありません。
だから、仲間に頼ります。
中学時代はそうでした。
でも、高校にはそんな仲間は誰ひとりとしていません。


私は、私と同じ境遇の人に「辛かったね、苦しかったね」なんて言う気は毛頭ありません。
もちろんそれで救われる人もいるでしょうけど、私みたいにひねくれた人間には届きませんでした。
肯定もしません。
その代わり、否定もしません。
「あんたそこがあかんやろ」なんて、これ以上に自己否定が強まるだけだから。
注意する側も、「他人に口出ししてしまった」なんて鬱々とする日々が重なるだけだから。

そして私は、母やクラスメイト達に、「こういう理由でこうやから受け入れてな」なんてこともいいません。
ただひっそりと、高校生活を終えるつもりです。
でもなるべくメークで隠します。
可能なら彼氏くらいは欲しいです（笑）。


結論として知って欲しいこと。
「私たちは人間であること」
「批判する対象になっていいわけではないこと」
「リスト、アームカットを批判しないで欲しい。やめろとか、そういう類のこともいわないで欲しい」

伝えたいこと。
「誰かが友達になってくれるだけで幸せな人がここにいます」


妙に優しく接してほしいわけじゃないです。
ただ普通の友達と同じように、ちょっとくらいはケンカしたり、ふざけたことを言い合えるような。
そんな大切な、大切にしたいと思える人を作りたいです。


ブルゾンちえみさんのネタに、「ハッピーは最高のお化粧」という言葉があるんです。
私はその言葉に感動したというか、ぶわってきました。
幸せは最高のお化粧。
つまり、幸せでいたらとても可愛くいられるということ。
傷跡なんて気にしないくらい可愛く、周りと馴染めるということ。
私はそう受け止めることにしました。
ギャグとしてみたら面白い言葉ですが、ひとりの女性の言葉として聞いたら良い言葉ばかりですよ。


最後に。
こんな長い文章を読んでいただきありがとうございました。
共感してくれる方がいたらいいな、と思いながら、私はこのホムペを書いていました。
何かご意見などございましたらコメント欄までお願いします。
ただし、１週間ほどネット環境から退きますので把握してもらえれば幸いです。
なお、絶対すぐ返信ください、と云ったご要望ございましたらコメントに一言お願いします。
４月５日のお昼以降、すぐ返させていただきます。


笑顔でいることがどれだけ幸せか、私は最近になってやっと、思い知りました。



2017年4月2日　　01時35分
カンナ