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こちらの続きです。
「ここが講堂かあ……」

彩がもの珍しそうに周りを見渡す。

その時。

「あ!
こんなところに居たー!」

女の子の声。

ぱたぱたと駆け寄ってくるのは、金色の髪を一つの三編みにした女の子。

「あ、結城ヶ原さん」

「知り合い?」

私が二乃くんに問うと、二乃くんはこっくりと頷いた。

「彼女は結城ヶ原鈴音さん。
僕の幼馴染みなんです」

「……あなたたちは?」

じろっとこちらを睨み付けて結城ヶ原さんは聞いてくる。

「わたしは斎 彩でーす。
こっちは斎 儚ね。
君も音楽魔法科なの?」

彩がそう言うと、結城ヶ原さんはむっとした表情で呟いた。

「……そうだけど?
それより、二乃に近付かないでよ!
二乃は、私の……」

そこではっとしたように言い留まる結城ヶ原さん。

……ああ、なるほど。

彩も気づいたのか、にやにやしながら結城ヶ原さんの顔を覗き込む。

「君の?
君のナニ?」

「うるさい!」

ぶすっと頬を膨らませ、ふんっと顔を逸らす。

二乃くんといえば、何かわからずに戸惑っていた。

「おーい、結城ヶ原!
速く連れてきてくれ!」

そう言って叫ぶ声が聞こえた。

「ああ、うん。
……ほら、来て」

すっかり無愛想になり、彩をキッと睨み付けて、結城ヶ原さんは歩き出した。

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

「ふい〜……」

席についた彩が息を吐く。

うん、確かに入学式は長かったけれど。

彩、寝てたからね?

「えーっと、このクラスの担任の、時雨 旭(シグレ アキラ)です。
よろしくね!」

教壇に立ってそう言う先生。

先生って言っても、同い年に見えてしまう。

実際、まだ18の女子……だとか。

「えーっと……あ、そうそう。
学級委員を決めよう!」

思い出したように手を叩き、先生はそう言う。

「私的にはー、越くんとか……あ、刹那さんも良いね。
どっちも魔力・技術の評価SSだし。

……あ、でも皆もそれぞれ個性があるんだよね。
信乃くんとかなら武器生成できるし、玲佳ちゃんなら動物を手なずけれるし。
うーん……」

一人で悶々と悩む先生。

その時。
すっと誰かが手を挙げた。

「あの……」

「あ、刹那さん。
なあに?」

なるほど、あの人が刹那さん……えーと……宇野さん。

綺麗な黒髪を腰まで垂らして、猫を思わせる蜂蜜色のつり目の美人さん。

「私は、皆さんの実力を見るのが一番だと思います。
折角の音楽魔法科……実戦で決めましょう」

あっ、意外と戦闘好き……なのかな?

先生を見ると。

「ああ、それ良いね!」

……同意してた。

あんまり戦闘向きじゃ無いんだけどなあ、私の得意魔法。

少し鬱気味になりつつ、私はため息をついた。

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作者名:梛霧 | 作成日時:2016年9月1日 6時

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