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...。oо○ 鬼滅の刃 弐 ○оo。...






甘露寺 蜜璃 × 伊黒 小芭内







『きゃーっっ伊黒さんっっ』








『甘露寺か』





*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*



 こんにちはこんばんは。爽です。


 しのぶさん×義勇さんに続きまして、今回はカップル公認の蜜璃ちゃん×伊黒さんを描いて参ります。




 素敵なCSSは、ふぇーるる殿より『いつ間違えた?【CSS配布】』をお借りしました。ありがとうございました。
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 自分より強くて、勇敢で。

 頼もしくて、いつも私の前を走ってくれるような。



 私は、そんな人と生涯添い遂げるために…柱になった。


 今、隣で一緒にご飯を食べてくれる、この人こそ…



 私の『ヒーロー』なんです……!









 「伊黒さんっ本当に良いのっ?」


 「ああ。好きなだけ食べるといい。」


 そう言って目を細める伊黒さんの笑顔が視界に入り、思わず胸がきゅんと高鳴った。


 あぁっ、今日も伊黒さんがカッコイイわっ…!


 どんぶり茶碗を両手できゅうっと強く挟んで、目を閉じる。


 こんなに幸せな事はない。






 伊黒さんっていつもそう。


 私の周りをいつも幸せにしてくれる。


 いつも綺麗なピンク色に染めてくれるの。


 優しくって暖かくって、私のお日様みたいな人なの。


 まさに理想……ううん、理想以上のとっても素敵な人。



 でもね、ふと不安になるんだ。


 大食いだものきっと心のどこかでは引いてるんじゃない?


 人より何倍も力が強いもの女子じゃないって思ってるんじゃない?


 分からない。


 分からないからこそ…そんな素敵でカッコイイ彼に、私は未だに一本線を引いているのだ。




 伊黒さん、笑ったらとっても優しい顔なのよ。


 皆にも見せてあげたいな。きっと見たことない人多いと思うし。



 ……いや、見せたくないかも。


 だって私しか知らない伊黒さんの一面だもん。


 なんか、他の人に言うのは…ちょっと嫌だなぁ、なんて笑






 「あ!」


 少し思い出して、お茶碗に下げていた視線を上げて伊黒さんの方を向く。


 「ねぇ伊黒さん。」


 一言そう呼べば、いつもきちんと体をこっちに向けて耳を傾けてくれるよね。


 そういう所、本当に好き。


 「なんだ。」


 「炭治郎くん、上弦の鬼を倒したんでしょ?」


 その瞬間、彼の顔がブスっとしてそっぽを向く。


 ありゃ。


 「…あのへなちょこ鬼狩りか。」


 どうやら、彼は炭治郎くんを良く思ってないみたい。


 ふふっと声を漏らして笑った後で、最後の一口を口の中へ頬張る。


 ふわり、出汁の利いたトンカツが口の中で卵と一緒に弾け出した。


 「炭治郎くんはへなちょこじゃないよ〜。」


 そう言って宥めたんだけど…伊黒さんはちょっと不機嫌だった。









 鬼は正直言って、好きじゃない。


 人は食べるし、大事なモノを簡単に傷つけてしまうもの。


 だけどね。


 鬼だって別に、なりたくて『鬼』になった訳じゃないと思うの。


 鬼自身も大事なモノを傷つけられてしまったんじゃないのかな。


 そう考えると、私は鬼を殺すことの決意が鈍くなる。


 その度、伊黒さんが助けてくれるんだけど。


 それでもやっぱり私は、鬼が好きじゃないけど…助けたい。






 二人、お店を出て自分の屋敷へ歩き出す。


 途中まで帰る方向が同じな、私と伊黒さんは隣同士…何も話すことなかった。


 ふと空を見上げると、綺麗な橙に染まった綺麗な夕方の空。


 「空、とっても綺麗ね!」


 「…本当だ。」


 そう言って鏑丸くんを撫でつつ、空を仰いだ。




 私ね、伊黒さん。


 ちょっと予感がするの。


 何かね、明日…スッゴイ事が起こりそうって。


 …無惨が来ちゃうかもしれないなって。



 でもね、私今なら怖くないかなぁ。


 キッパリは言い切れないよ?だって、伊黒さんが私庇って死んじゃったらって、考えるだけで苦しいもん。

 だけど、今なら。


 美味しいもの食べた後だし、何より大好きな人と一緒だし…。


 今なら何も後悔することなんてない。


 思いながら、空に意識を集中させて、霞むように見え始めた星を見つける。


 もしかしたら、これが『最期』の夕方になるかもしれないなぁ。




 「…じゃあ甘露寺。気を付けて。」


 「わざわざ屋敷の前までありがとうっ!嬉しかった!」


 そして、これが最期のさようならになるかもしれない。


 ちょっと想像して「ううん」と首を振る。


 ダメダメそんな事考えちゃ、ダメ。



 でも、この最悪のシナリオは本当に迎えちゃったんだよね。









 「甘、露寺…。」


 「い、伊黒…さん…?」




 最期が伊黒さんの腕の中、とは思ってなかったなぁ。


 何万分の、何憶分の一の確率だったんだろう…。



 「私ね、伊黒さんが好き。」


 「伊黒さんと食べるご飯が一番美味しいの。」


 「伊黒さんお願い。」


 「また人間に生まれ変われたら…」


 「私のことお嫁さんにしてくれる?」




 折角伝えたのに、最期だなんてなんて…悲しい。


 だから、言うつもりなかったんだけど



 伊黒さん、最後まですっごく優しいんだもん。






 「勿論だ。」


 「君が俺でいいと言ってくれるのなら…」


 「絶対君を死なせない。今度こそ死なせない 必ず守る…。」









 伊黒さん。


 きっと、来世は鬼がいないよ。


 炭治郎たち頑張ってくれてるもん。


 伊黒さんが思うほど、彼らは弱くなんかない。


 きっと倒してくれる。




 伊黒さん。



 今も、これから先もずっと、大好き。






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 『ちょっ…ちょっと、迷ってしまいましてっ…』



 君と初めて出会った、あの日の記憶は今でも鮮明に蘇る。


 柱、だというのだから、どんなに凄い人が来るのだろうとは思ってたけど…


 君はあまりに普通の女の子だったから…正直拍子抜けした。





 俺には醜い血が流れているのに。


 それでも、君の笑顔に寄り添わずにはいられなかった。


 とにかくいつも、表情がコロコロ変わって


 一体いくつの顔を持っているのかと思った。



 君が食べる時の、幸せそうな笑顔。


 俺はそれを見るのが幸せで、好きだった。


 その度、食費は凄く使ったけれど…


 君の笑顔の為なら、そんなの些細な事だ。





 君は凄い。


 今まで辛いことが逢っただろうに、少しもそれを感じさせないし。


 一生懸命、前だけを見つめて真っ直ぐに走っていく。


 そんな君が、僕はたまらなく格好良くて綺麗だった。







 「あ!」


 ふと、どんぶりを片手に何かを思いついたのか、ふと俺の方を向く甘露寺。



 「ねぇ伊黒さん。」


 「なんだ。」



 どんなに大事な事なんだろう。

 君がそんなに目を輝かせて言う時は、この上なく嬉しいことが逢った時だ。



 「炭治郎くん、上弦の鬼を倒したんでしょ?」



 …全く。気に食わないな。


 気が付いたら、炭治郎炭治郎…新人鬼狩りの名前ばかり口にしている。



 「…あのへなちょこ鬼狩りか。」



 そう言ったら君は否定する。


 君の優しさは時に…



 物凄く、俺を悩ませる。








 外を出るともう夕方になっていた。


 「空、とっても綺麗ね!」


 甘露寺に言われ、見上げると橙に染まっていく空が目に入る。


 …違う違う。


 空も綺麗だけど。


 「…本当だな。」


 甘露寺。君の心の方が澄み渡って本当に、綺麗だ。









 甘露寺。


 君はどう思っていたか知らないが。


 俺はまだ死ぬときじゃないと思っていたんだよ。


 無惨を倒して、その後で…君に告げるつもりだったけれど。



 俺がどうしようもなく弱かったから、君を守ることもできなかった。



 そんな自分が凄く腹立たしくて、悔しい。


 君を守ろうと決めたはずなのに。君の命を助けようと決めたばかりなのに。


 君も、俺も、結局今は死の瀬戸際。


 守り抜くという約束も果たせなかった。



 俺は、君が好きだ。


 今は、醜い血が流れてしまっているけれど。


 生まれ変わったらきっと、何もかも全て綺麗に流れ落とすから。


 君に相応しい人に、なるから。



 来世では、今度こそ、君をずっと守らせて。






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 運命って残酷よね。


 運命ほど、憎いものはない。


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 幸せになりたいだけなのに。


 大事な人と一緒に、生きたいだけなのに。


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 大好きだよ伊黒さん。


 好きだ甘露寺。


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 死ぬ間際に言った言葉は…次はきっと、来世だろうなぁ。


 次はちゃんと、笑って、君に伝えたい。



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 綺麗な晴天の空の下で、絶対伝えるから。


 待っててくれ、俺が逢いに行くから。




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 それじゃあ…小芭内さん。


 …蜜璃。



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 幸せな、来世で、また。

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(プロフ) - あんなつ♪さん» 伊黒さん最近好こ←← (2020年11月25日 20時) (レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - 伊黒さんはっっっセェノッ!イッケメェエエエン!!!←← (2020年11月25日 20時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
1番星(プロフ) - うん!とりあえず泣いといてくれぇいwりょーかい私も頑張るぜぇぇぇぇぇぇぇぇい!!← (2020年11月25日 17時) (レス) id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 1番星さん» え泣くね嬉しいよぉとりあえず泣いとくね泣泣ありがとんみぃも頑張って!! (2020年11月25日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
1番星(プロフ) - うっわ鬼滅のことをそこまで詳しく知らない私でも、感動しだぁ!泣 これからもおばみつ&爽のことを応援しているよ〜っ! (2020年11月25日 16時) (レス) id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月25日 1時

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