ある中学生のノート

ある学校に二学期

寒い教室ではないある部屋に居る少女は

その部屋でただある事をノートに書き続けていた


その文章の一部をいくつか紹介する

『自分のシというのは怖くない
　もし私の命日が明日になったとしても
　ただ暇を持て余すだけで終わるし

　もし明日車にひかれて死んだとしても
　それで人生が終わるだけの事だ

　死んだ自分はここで人生が終わったと
　受け入れる事しかできないだろう

　自分はどうでもいい、けれど親や兄妹
　それに友人等のシは悲しいと思うのは

　何故なのだろうか』


『もうすぐ冬休みだ
　他の人にとっては嬉しく長い休みだが
　私はただ三学期が始まる前に
　色々勉強しろという
　ただの命令にしか聞こえなくなっていた

　それに私からすれば、休日というのは
　ただ着る服を指定されなくていい日
　にしか過ぎないのだ

　三学期になれば無理矢理授業に
　参加させられるだけの事』


『三学期だ、めんどくさい』


『友人と話すという事には
　何も問題はないが
　このクラスは5分休みと授業中の
　区別がつけられないのだろうか

　くだらない者の集まりでしかない
　
　最近は全然食べられていない
　吐き気すらする』


『あいつらは気持ち悪い話しかしてこない

　得にテスト順位一位の男子と
　空気の読めないあの女子は
　一番やばい、誰が変態だとか言い出す
　しかも給食中に

　いつもと増してひどい吐き気がした』


『朝からヒステリックな声が
　一階から響いてきた五月蠅い』


ここからはノートには何も書かれていない

ただ真っ白なページが広がっている？


いや違うノートの最後のページ

一言だけ書かれている





『“頑張れ”は私にとって応援の言葉ではない』