今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:220 hit
小｜中｜大｜
僕、神様です。
(自称)女神は改心させました。
危険な『勇者』もお帰りになりました。
一見落着……と思いきや、魔王を忘れてた。
勇者帰したら魔王倒せないじゃん！
まあ、いいよ。
魔王もいい子にしましょう。
【注意】
この作品はホムペですがSSです。
というか続編。
こちらからどうぞ。
自分、神様です。【オリジナル】 (http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mikumiku203)
「これで、よかったんだ」
僕、神様です。(自称)女神は改心させました。
危険な『勇者』もお帰りになりました。
一見落着……と思いきや、魔王を忘れてた。
勇者帰したら魔王倒せないじゃん！
まあ、いいよ。
魔王もいい子にしましょう。
【注意】
この作品はホムペですがSSです。
というか続編。
こちらからどうぞ。
自分、神様です。【オリジナル】 (http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mikumiku203)
「これで、よかったんだ」
「さて、勇者君はお帰りになったわけだけど。」
隣にいた精霊に話しかけた。
「これで一見落着、ですね」
安心したように笑う精霊。
でもね……
「魔王が残ってるんだよね」
『魔王』というワードを聞いた瞬間、露骨に嫌な顔をした。
まあ、しょうがないよ。
「あっちは何とかするからさ、君は湖に帰りなよ」
「はい……そうします」
地面に簡易的な魔法陣を書き、精霊は消えた。
「よし、行こう。」
僕は何も書かず転移した。
目の前には魔王がいた。
うん。
ちっちゃい子は可愛いね。
もちろん、変な意味じゃないよ？
「勇者か。」
魔王は僕を見て一言発した。
「あー、僕は勇者じゃないんだ。
とりあえずね、これを見て。」
今回も、精霊と同じアレを使った。
でも、記憶を見せるとか大したことはしない。
あれは疲れるんだよ。
とりあえず感覚で解らせる感じ？
「そうか、そういうことか。」
魔王が理解してくれたっぽい。
「…で、我はどうすれば良い？
貴様はどうやら世界を守りたいようだが。」
「えっとね、別に侵攻はやめなくてもいいよ？
それはある意味本能だしね。
でもさ、加減してほしいんだよね。
人間攻撃して、魔物絶滅ーとか笑えないから」
そう説明すると、なぜか魔王は首をかしげた。
「それはつまり、今まで通りでいいということか？
我らが滅亡しないように、人間にちょっかいをかけすぎないようにすれば良いということか？」
ああ、うん。そんな感じ。
こくりと頷いた。
そして僕は元の場所へ戻ってきた。
人間の世界を見ると、『女神』は『加護』の一種だろうか？
自らを精霊と思い込ませているように、加護をかけている。
正しい種族に戻していた。
……これは洗脳に近いけど。
魔王は侵攻の手を少しずつ緩めていた。
これで、よかったんだろう。
世界は正しい道に戻っている。
魔王は奪う。
精霊は与える。
人間は貰う。
僕は見る。
この関係は崩れてはいけないだろう。
でも。
もし精霊が、魔王が、勇者が、あのままだったら。
世界はまた違っていただろう。
「これで、よかったんだ。」
そして僕は疲れからか、ゆっくりと目を閉じた。
その、数百年後…………………
「魔物は排除すべきだ」
「人間とは仲良くすべきだ」
「魔物とは仲良くすべきだ」
新たな魔王と人間と精霊が動きだした。
『勇者』は元の世界に戻っていた。
「ここは……俺がいた場所？」
周りを見渡すと、自動車ばかり。
高いビルもあった。
「ああそうか……俺は……魔王に飛ばされたのだな」
早く女神様を助けなければ、と小さく呟く。
「おい、邪魔だ！」
勇者がいたのは道路のど真ん中だった。
ずっと立っていたのだから、邪魔なのは当然である。
「ほう？」
しかし勇者はまったくそう思っていなかった。
「お前がここに来るのがいけないのだろう？」
「はぁ！？」
車の運転手は訳がわからないと呟く。
まあ、それが普通だろう。
「俺が邪魔だと言うのなら、俺をどかせてみろ。
俺は強い者の指示しか聞かん。」
今まで窓から話をしていたが、運転手は車から降りた。
おい、と肩を掴もうとすると、勇者は運転手を殴った。
かなりの力だったが、勇者は不思議そうに拳を見つめ、開いたり握ったりする。
怒った運転手は警察に連絡した。
少ししてから警察は来て、その場にいた全ての人が勇者が殴ったのを見たと言った。
捕らえられかけた勇者は反抗し、警察に殴りかかった。
手のひらを向け、睨み付けたが……何も起こらない。
空中を切るように手を横に動かしたが、風が切れる音しか出なかった。
地面を叩いても、クレーターを作ることもない。
ジャンプしても、空は飛ばない。
その間に、警察は彼を捕らえた。
傷害事件だったから、軽い罪にしかならないだろう……
しかし勇者は脱走しようと扉を強く叩いた。
もちろん、扉が壊れることはない。
そうして、どうにか出ようと努力し、頑張ったが、彼は気がついてしまった。
自分は、もう何も出来ない一般人であることを。
絶望し、ふと腕を見たとき、思い付いてしまったことがあった。
腕につけられたこの腕輪は、伸縮自在であることを。
腕から外し、大きく広げ、頭から被った。
そして、首の位置で、腕輪をきつく絞めた。
「これで、よかったんだ」
隣にいた精霊に話しかけた。
「これで一見落着、ですね」
安心したように笑う精霊。
でもね……
「魔王が残ってるんだよね」
『魔王』というワードを聞いた瞬間、露骨に嫌な顔をした。
まあ、しょうがないよ。
「あっちは何とかするからさ、君は湖に帰りなよ」
「はい……そうします」
地面に簡易的な魔法陣を書き、精霊は消えた。
「よし、行こう。」
僕は何も書かず転移した。
目の前には魔王がいた。
うん。
ちっちゃい子は可愛いね。
もちろん、変な意味じゃないよ？
「勇者か。」
魔王は僕を見て一言発した。
「あー、僕は勇者じゃないんだ。
とりあえずね、これを見て。」
今回も、精霊と同じアレを使った。
でも、記憶を見せるとか大したことはしない。
あれは疲れるんだよ。
とりあえず感覚で解らせる感じ？
「そうか、そういうことか。」
魔王が理解してくれたっぽい。
「…で、我はどうすれば良い？
貴様はどうやら世界を守りたいようだが。」
「えっとね、別に侵攻はやめなくてもいいよ？
それはある意味本能だしね。
でもさ、加減してほしいんだよね。
人間攻撃して、魔物絶滅ーとか笑えないから」
そう説明すると、なぜか魔王は首をかしげた。
「それはつまり、今まで通りでいいということか？
我らが滅亡しないように、人間にちょっかいをかけすぎないようにすれば良いということか？」
ああ、うん。そんな感じ。
こくりと頷いた。
そして僕は元の場所へ戻ってきた。
人間の世界を見ると、『女神』は『加護』の一種だろうか？
自らを精霊と思い込ませているように、加護をかけている。
正しい種族に戻していた。
……これは洗脳に近いけど。
魔王は侵攻の手を少しずつ緩めていた。
これで、よかったんだろう。
世界は正しい道に戻っている。
魔王は奪う。
精霊は与える。
人間は貰う。
僕は見る。
この関係は崩れてはいけないだろう。
でも。
もし精霊が、魔王が、勇者が、あのままだったら。
世界はまた違っていただろう。
「これで、よかったんだ。」
そして僕は疲れからか、ゆっくりと目を閉じた。
その、数百年後…………………
「魔物は排除すべきだ」
「人間とは仲良くすべきだ」
「魔物とは仲良くすべきだ」
新たな魔王と人間と精霊が動きだした。
『勇者』は元の世界に戻っていた。
「ここは……俺がいた場所？」
周りを見渡すと、自動車ばかり。
高いビルもあった。
「ああそうか……俺は……魔王に飛ばされたのだな」
早く女神様を助けなければ、と小さく呟く。
「おい、邪魔だ！」
勇者がいたのは道路のど真ん中だった。
ずっと立っていたのだから、邪魔なのは当然である。
「ほう？」
しかし勇者はまったくそう思っていなかった。
「お前がここに来るのがいけないのだろう？」
「はぁ！？」
車の運転手は訳がわからないと呟く。
まあ、それが普通だろう。
「俺が邪魔だと言うのなら、俺をどかせてみろ。
俺は強い者の指示しか聞かん。」
今まで窓から話をしていたが、運転手は車から降りた。
おい、と肩を掴もうとすると、勇者は運転手を殴った。
かなりの力だったが、勇者は不思議そうに拳を見つめ、開いたり握ったりする。
怒った運転手は警察に連絡した。
少ししてから警察は来て、その場にいた全ての人が勇者が殴ったのを見たと言った。
捕らえられかけた勇者は反抗し、警察に殴りかかった。
手のひらを向け、睨み付けたが……何も起こらない。
空中を切るように手を横に動かしたが、風が切れる音しか出なかった。
地面を叩いても、クレーターを作ることもない。
ジャンプしても、空は飛ばない。
その間に、警察は彼を捕らえた。
傷害事件だったから、軽い罪にしかならないだろう……
しかし勇者は脱走しようと扉を強く叩いた。
もちろん、扉が壊れることはない。
そうして、どうにか出ようと努力し、頑張ったが、彼は気がついてしまった。
自分は、もう何も出来ない一般人であることを。
絶望し、ふと腕を見たとき、思い付いてしまったことがあった。
腕につけられたこの腕輪は、伸縮自在であることを。
腕から外し、大きく広げ、頭から被った。
そして、首の位置で、腕輪をきつく絞めた。
「これで、よかったんだ」
このホムペをお気に入り追加
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような占いを簡単に作れます → 作成
作者名：いんく | 作成日時：2016年9月22日 21時
