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3月25日。それはごく普通の日だ。だが、それはあくまで俺以外の人の話だ。
今日は俺の誕生日。別に凄く楽しみという訳ではない。どれほど楽しみにして、その日を楽しんだとして、当たり前だが1日の時間が24時間から伸びる事もない。なら、結論は1つだけ。今日の今日とて低燃費に、塩キャラメルを食べて過ごしていこう。
ナイッサー、と響く声は、前よりも少なくなった。3年生はもうとうに卒業している。
朝練も終わり、欠伸を噛み殺しながら授業を受けるが、全く脳に内容が届かない。昨日、深夜まであいつと話していたからか。まああいつはわざわざ青城には来ないだろ。と思いつつ、半分眠りにつきながらこっそり、という程コソコソもせず塩キャラメルを口に放り込む。いつも通りの甘さ。
昼休み。皆が皆、購買に駆けていく。コンビニで買っておいたサンドイッチを頬張りながらその光景を眺めていた。あっ、誰かコケた。だっせ。……待てよ、あのらっきょヘア、もしかしなくても金田一少年か？
絶対に昼食後に日本史とかの授業をしても脳ミソが受け付けないのに、なぜこの授業は日本史なんだ。それなら部活をしていた方がマシだ。だるいなぁ……
部活。いつも通りの練習、練習試合の連絡。終わった頃には怠さが増していた。こんな時あいつがいれば軽口を叩けたのになんなんて思ってしまう俺はよっぽどあいつがーー
「国見ーこっちこーい」
「何だよ金田一……」
悪いな。その一言が耳に入った時には、視界は真っ暗だった。誰かが俺を引きずっているのか？地面と擦れる感触がある。何しているんだ……
目隠しを外されると、男バレの部室の前で。一気に中に押されると、そこには懐かしい3年生と、あいつーーYOUがいて。いつの間にやらクラッカーを構えていた皆に、誕生日おめでとう！と叫ばれてクラッカーの紙吹雪が俺に飛んで来た。
プレゼントは塩キャラメルばっかり、というかバレー部が3年も含む全員塩キャラメルをくれた。嬉しい。大量にあったら買わずに済むし。でもYOUは？
「国見、その……、帰りにプレゼント渡すからっ！」
ヒューヒュー！もしかして〜？の冷やかしの声も聞こえない。それぐらいには気になっていた。
帰り。塩キャラメルを食べながらYOUと歩く。無言を貫いていたあいつは、急に止まって。合わせて足を止めた時。ぎゅうう、と抱きつかれた。
「今年の誕プレ、その、ええとーー」
「その、何？」
何となくわかっているが尋ねる。紅潮していくあいつの顔。
「こ、今年の誕生日プレゼントは、私です！私と付き合ってください！！」
お前と付き合うなんて、そんな幸せなプレゼント、受け取るに決まってる。
「ありがたく受け取るよ……よろしく、YOU。」
「あっ、あとこれも！」
また塩キャラメルか。 まあ、なんだかんだ言って幸せだしいいや。
今日は俺の誕生日。別に凄く楽しみという訳ではない。どれほど楽しみにして、その日を楽しんだとして、当たり前だが1日の時間が24時間から伸びる事もない。なら、結論は1つだけ。今日の今日とて低燃費に、塩キャラメルを食べて過ごしていこう。
ナイッサー、と響く声は、前よりも少なくなった。3年生はもうとうに卒業している。
朝練も終わり、欠伸を噛み殺しながら授業を受けるが、全く脳に内容が届かない。昨日、深夜まであいつと話していたからか。まああいつはわざわざ青城には来ないだろ。と思いつつ、半分眠りにつきながらこっそり、という程コソコソもせず塩キャラメルを口に放り込む。いつも通りの甘さ。
昼休み。皆が皆、購買に駆けていく。コンビニで買っておいたサンドイッチを頬張りながらその光景を眺めていた。あっ、誰かコケた。だっせ。……待てよ、あのらっきょヘア、もしかしなくても金田一少年か？
絶対に昼食後に日本史とかの授業をしても脳ミソが受け付けないのに、なぜこの授業は日本史なんだ。それなら部活をしていた方がマシだ。だるいなぁ……
部活。いつも通りの練習、練習試合の連絡。終わった頃には怠さが増していた。こんな時あいつがいれば軽口を叩けたのになんなんて思ってしまう俺はよっぽどあいつがーー
「国見ーこっちこーい」
「何だよ金田一……」
悪いな。その一言が耳に入った時には、視界は真っ暗だった。誰かが俺を引きずっているのか？地面と擦れる感触がある。何しているんだ……
目隠しを外されると、男バレの部室の前で。一気に中に押されると、そこには懐かしい3年生と、あいつーーYOUがいて。いつの間にやらクラッカーを構えていた皆に、誕生日おめでとう！と叫ばれてクラッカーの紙吹雪が俺に飛んで来た。
プレゼントは塩キャラメルばっかり、というかバレー部が3年も含む全員塩キャラメルをくれた。嬉しい。大量にあったら買わずに済むし。でもYOUは？
「国見、その……、帰りにプレゼント渡すからっ！」
ヒューヒュー！もしかして〜？の冷やかしの声も聞こえない。それぐらいには気になっていた。
帰り。塩キャラメルを食べながらYOUと歩く。無言を貫いていたあいつは、急に止まって。合わせて足を止めた時。ぎゅうう、と抱きつかれた。
「今年の誕プレ、その、ええとーー」
「その、何？」
何となくわかっているが尋ねる。紅潮していくあいつの顔。
「こ、今年の誕生日プレゼントは、私です！私と付き合ってください！！」
お前と付き合うなんて、そんな幸せなプレゼント、受け取るに決まってる。
「ありがたく受け取るよ……よろしく、YOU。」
「あっ、あとこれも！」
また塩キャラメルか。 まあ、なんだかんだ言って幸せだしいいや。
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作者名：ぼっち蜜柑 | 作成日時：2017年3月25日 10時
