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小|中|大|◆ ー 笑っちまうほどに、ばっとなカノジョ ー ◆
#KnightA #騎士A #AMPTAK×COLORS #ばぁう #あっとくん #ばっとコンビ #文字起こし
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作者 : Stellar
投稿 : 2023年 7月 10日
●御本人と関係はありません。
●反応集の彼女とのお話です。
●あっとくん練習中の身ですので暖かい目で見てください。
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●概要欄
StellarのTwitter ▷▶︎▷▶︎【@star_2pm】
匿名用の感想やリクエスト、質問など▷▶︎▷▶︎【Stellarのお題箱】
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#KnightA #騎士A #AMPTAK×COLORS #ばぁう #あっとくん #ばっとコンビ #文字起こし
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作者 : Stellar
投稿 : 2023年 7月 10日
●御本人と関係はありません。
●反応集の彼女とのお話です。
●あっとくん練習中の身ですので暖かい目で見てください。
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●概要欄
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❤️🌸「……本当に事務所に入って大丈夫、なの……?」
❤️「いいって。車の中で待ってたら暑くなっちゃうでしょ」
デートの途中で確認事項があるからと事務所に呼ばれそのまま来たのはいいものの彼女を車に置き去りにするのは気が引けて連れてきた。噂を気にする彼女に大丈夫だと落ち着かせながら、ここで待っててと人通りの多い事務所のフロアで告げる。
ちょうどマスコットのいちごちゃんが置いてある場所だ。
❤️「スタッフの人達とかには説明しとくし、部外者はそもそも入って来れないようになってるから」
一階のフロントで証明書を見せない限り上には上がれない。そう説明すれば余計に罰の悪そうな顔をする。
❤️🌸「……そんな場所に勝手に入って、いいのかな……、」
❤️「なに? 俺がいいって言ってるのに不安なの」
❤️🌸「ぁ、いや、ちがっ、」
❤️「大丈夫だから。確認したらすぐ戻ってくるよ。いい子にできる?」
彼女と別れる時、最後に言う台詞はいつもズルいものだった。こう言えば彼女は必ず「いい子で、まってる」と言うから。
❤️「ん。じゃあ念の為。ここ男の方が割合多いからさ、今日の朝言ったこと覚えてる?」
❤️🌸「……他の男の人と、話しちゃだめってこと?」
❤️「そうそれ。覚えてて偉いね」
❤️「俺が帰ってくるまで、約束守らなくちゃダメだよ」
「お口はチャック」そう言いながらマスクの上から彼女の唇を指でなぞる。クーラーが効いてるというのに頬を赤らめた彼女。予想通りの反応に満足した彼は「行ってくるね」とその場を離れた。
❤️🌸(……ここが、ばぁうくんの仕事場……、)
会社勤めを経験したことがない彼女はその場所がミュージアムのように知らないが広がっている。
キョロキョロと辺りを見渡していると彼女の後ろから影が落ちてきた。
📣❤️「っと。……あ、すみません」
❤️🌸「……っ」
📣❤️「大丈夫ですか?」
知らない男の人。「だいじょうぶ」と伝えようとした、時恋人との約束を思い出した。
彼が帰ってくるまで、話しちゃいけない。
一歩後ろに下がって距離を取り、目を逸らしながらコクリと数回頷く。
❤️🌸(早く、どっか行って……、)
しかし彼女の思いも虚しく、AMPTAK×COLORSの赤色担当の彼からしてみれば知らない女の子が不審な動きをしているのを見て怪しく感じてしまった。
目を勢いよく逸らした感じと、女性社員が少ないここでは見たことがない顔。それに、仕事をするにしては着飾った格好を見てどこかのグループの追っかけか、なんて思ったのだ。
📣❤️「迷子?」
❤️🌸(……っ、)
📣❤️「あぁ、それとも誰かのファンとかかな」
マスク越しで顔はよく分からないが、自分の意見を言えなさそうな控えめな女の子。好みかと聞かれたら、好みの部分に入る彼女。それに赤色の服装を見て、もしファンならば絞られてくる。
📣❤️(莉犬くんか、ばぁうくんか……俺)
❤️🌸(距離、ちかい、……こわい、)
服装から分かることはそれくらい。
追っかけてくるくらいだ。Twitterのタイムラインで顔を出しているならば見たことがある気もしたがそうでは無い。
📣❤️(新規のルールも分かってない馬鹿なオンナとか?)
赤色組の莉犬くん以外は調教が特技で言ってもいい程オンナを分からせるのが上手い。
📣❤️(ここは大事にせず注意して……)
スっと差し出した手。あわよくばそのまま俺の一部になってしまえという欲を持ちながら彼女に触れようとすれば目を見開いて遠くに逃げる。
📣❤️「えっ」
予想外の反応に思わず間抜けな声が出る。
今ので何となく分かってしまったが彼女はどうやら自分のファンでもリスナーでもないらしい。
📣❤️「怖くないよ、こっちおいでよ」
❤️🌸(……じゅうぶん、こわい、)
お互いに正体を知らないまま。
傍から見れば怖がりな野良猫と遊びたい成人男性みたいなそんな光景だ。
📣❤️「ほら、こっちおいで〜」
❤️🌸「っっ、」
📣❤️「ここは関係者以外立ち入り禁止の場所だから」
❤️🌸「……っ」
❤️🌸「…………っ、やっ……!!」
声を出さないように、触れないように努力はしたが恐怖が勝って一言だけ飛び出してしまう。あっとくんを押し返したその光景を、タイミング良く帰ってきた恋人は見ていた。
❤️「なにしてんの」
❤️🌸「ぁ、」
📣❤️「あ、ばぁうくん」
❤️「ごめんねぇ、あっくん」
❤️「俺のが迷惑かけちゃったみたいで」
ぐっとあっとくんから彼女を引き離すように肩を寄せて、密着させる。まるで守るように、見せつけるように微笑んだ。
📣❤️(そういうこと、)
何回かご飯を食べに言った時に話していた彼女はこの子かと妙に納得した。確かに、彼にピッタリの女の子だ。
❤️🌸「ぁ、の。ばぁうくんごめんなさい、私、」
❤️「んー? ほんとだよ。喋っちゃダメって言ったのに。そんな事も守れないなんてね」
❤️🌸「っ、」
彼の約束を破ってしまったこと。
彼を失望させてしまったことで喉元が苦しくなり瞳に涙が溜まる。
📣❤️(うわぁー……好きそう)
こういうオンナ。
それは自分も例外ではなくて、こういう従順で大人しく、男を立てるタイプのオンナは好きだ。ただ目の前の彼女では最大の欠点がひとつ。
📣❤️(俺の事好きだったらな、)
自分と同類の男に引っかかっていることから好みのタイプなのは間違いないが、好意が彼以上に貰えないと分かって呆気なく諦める。
❤️「用事も終わったし、そろそろ行くよ」
❤️🌸「ぁ、」
スっと彼女の手を握って歩き出す。その瞬間ですら彼女はばぁうくんの事しか見ていなかった。
❤️「んじゃ、あっくんおつかれー」
📣❤️「あぁ、うん。お疲れ」
あんなの見せつけられたんじゃ妬けてしまう。ズルいじゃん。俺も会いたくなった。一組のカップルが事務所を去った後、パンツのポケットに入れていたスマホを取り出して彼女に連絡を入れる。
📣❤️「あ、もしもし? 今大丈夫だった?」
📣❤️「あー……いや、まだ事務所だし帰らないけどさ」
電話越しの彼女はその言葉を聞くと少し残念そうな声を出した。
📣❤️「今日会いたくなって。え、会いに行ってもいい?」
📣❤️「は? 予定? 俺よりも大事な予定なんだ、へー」
📣❤️「なに。『空ける』? そうだよね。えらい」
向かう先はAMPTAK×COLORSが今使っている会議室。トイレに行ってくると言って少し時間が経ちすぎたので他のメンバーから文句を言われてしまいそうだな。
📣❤️「じゃあ、夜行くから。また連絡する」
📣❤️「鍵空けといて」
それだけ伝えて電話を終了する。この後お楽しみを控えている彼はすこし鼻歌を歌いながら会議室へと戻った。
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バタンとしまった車内。たった数分離れただけなのに中は蒸風呂のように暑かった。
❤️🌸「ぁ、の、ばぁうく、」
❤️「なに」
エンジンをつけて真っ先にクーラーを入れる。その動作はゆっくりで彼女がなにか話終えるまで車内で時間稼ぎをしようとしていた。
❤️「どこ行こっかー。このまま帰ってもいいけど」
❤️🌸「ごめんなさ、……わたし、約束。ばぁうくんとのやくそく、……」
❤️🌸「守れなくて、ごめんなさい」
守ろうとは努力していた。しかし後ろが壁の状態であれ以上距離を縮められていたらと考えるとああするしか逃げられなかっただろう。
❤️「ほんとだよ。……まあ、頑張ってはいたみたいだけど」
❤️🌸「……え?」
❤️「ずっと見えてたから。お前のこと」
フロアのすぐ側にある部屋。彼女を待たせていた場所も視界に入るその部屋で確認事項をあっとくんが来たところで済ませていた。どういう反応をするのか少しだけ見学していた彼は我慢が出来なくなった所であの場に登場したのだ。
❤️「喋らないように頑張ってえらかったねぇ」
❤️🌸「っっ、」
❤️「ちゃんと俺以外に触られないように頑張っててえらかった」
助手席に座る彼女を抱きしめてよしよしと優しく頭を撫でる。
❤️🌸「ば、う……く、」
❤️「まあ。喋ったし、触ったけどね」
❤️🌸「ッ!!」
安心しきっていた時、急に変わった声色に彼女はビクッと身体を反応させた。
❤️「んーん? ……ダメダメな子にはお仕置きが必要かな。おしおき」
❤️🌸「ぁ、う、……ぁ、」
❤️「約束ひとつ守れないんだもん。……こんなダメな子に育てた覚えないんだけどな、俺」
❤️🌸「ごめんなさっ、」
少し距離をとって涙目の彼女を見つめながら横髪を撫でる。
❤️(かわいい、)
早い段階で止めに入っていて良かった。向こうのNO.1に狙われたんじゃ一溜りもないだろう。
❤️(こんな可愛いの、俺しか見なくていいしね、)
愛が溢れ出して彼女のマスクを外して唇を数回重ねる。今が怒られているのか慰められているのか分からなくなって来た彼女はただ彼を見つめる。
❤️「ダメだな……。そんなに見つめられるともっといじめたくなっちゃう。いじめていい?」
❤️🌸「……う、ん」
❤️「ふっ、うんって。何いじめられたいの?」
彼女は悪いことをした償いになれば何でも良かった。彼の気が済むまで好き勝手にして欲しかった。そんな所も可愛くてもう一度キスをする。
❤️「じゃあ、それは帰ってからね」
❤️🌸「え」
❤️「お仕置きが好きみたいだから焦らしてあげる。ほら行きたいとこは?運転してたい気分なんだよね、今」
ないなら適当に走らせてるから。なんて言ってシートベルトをしめる彼。慌てて彼女もシートベルトをした。
❤️「ドライブしよ、ドライブ」
❤️🌸「う、うん」
結局今日も彼に振り回されるまま。
いつになってもダメダメな彼女は彼に勝てないまま。
それでいいよ。
お前を赤く染めていいのは俺だけだから。
✦ END ✦
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❤️🌸「……本当に事務所に入って大丈夫、なの……?」
❤️「いいって。車の中で待ってたら暑くなっちゃうでしょ」
デートの途中で確認事項があるからと事務所に呼ばれそのまま来たのはいいものの彼女を車に置き去りにするのは気が引けて連れてきた。噂を気にする彼女に大丈夫だと落ち着かせながら、ここで待っててと人通りの多い事務所のフロアで告げる。
ちょうどマスコットのいちごちゃんが置いてある場所だ。
❤️「スタッフの人達とかには説明しとくし、部外者はそもそも入って来れないようになってるから」
一階のフロントで証明書を見せない限り上には上がれない。そう説明すれば余計に罰の悪そうな顔をする。
❤️🌸「……そんな場所に勝手に入って、いいのかな……、」
❤️「なに? 俺がいいって言ってるのに不安なの」
❤️🌸「ぁ、いや、ちがっ、」
❤️「大丈夫だから。確認したらすぐ戻ってくるよ。いい子にできる?」
彼女と別れる時、最後に言う台詞はいつもズルいものだった。こう言えば彼女は必ず「いい子で、まってる」と言うから。
❤️「ん。じゃあ念の為。ここ男の方が割合多いからさ、今日の朝言ったこと覚えてる?」
❤️🌸「……他の男の人と、話しちゃだめってこと?」
❤️「そうそれ。覚えてて偉いね」
❤️「俺が帰ってくるまで、約束守らなくちゃダメだよ」
「お口はチャック」そう言いながらマスクの上から彼女の唇を指でなぞる。クーラーが効いてるというのに頬を赤らめた彼女。予想通りの反応に満足した彼は「行ってくるね」とその場を離れた。
❤️🌸(……ここが、ばぁうくんの仕事場……、)
会社勤めを経験したことがない彼女はその場所がミュージアムのように知らないが広がっている。
キョロキョロと辺りを見渡していると彼女の後ろから影が落ちてきた。
📣❤️「っと。……あ、すみません」
❤️🌸「……っ」
📣❤️「大丈夫ですか?」
知らない男の人。「だいじょうぶ」と伝えようとした、時恋人との約束を思い出した。
彼が帰ってくるまで、話しちゃいけない。
一歩後ろに下がって距離を取り、目を逸らしながらコクリと数回頷く。
❤️🌸(早く、どっか行って……、)
しかし彼女の思いも虚しく、AMPTAK×COLORSの赤色担当の彼からしてみれば知らない女の子が不審な動きをしているのを見て怪しく感じてしまった。
目を勢いよく逸らした感じと、女性社員が少ないここでは見たことがない顔。それに、仕事をするにしては着飾った格好を見てどこかのグループの追っかけか、なんて思ったのだ。
📣❤️「迷子?」
❤️🌸(……っ、)
📣❤️「あぁ、それとも誰かのファンとかかな」
マスク越しで顔はよく分からないが、自分の意見を言えなさそうな控えめな女の子。好みかと聞かれたら、好みの部分に入る彼女。それに赤色の服装を見て、もしファンならば絞られてくる。
📣❤️(莉犬くんか、ばぁうくんか……俺)
❤️🌸(距離、ちかい、……こわい、)
服装から分かることはそれくらい。
追っかけてくるくらいだ。Twitterのタイムラインで顔を出しているならば見たことがある気もしたがそうでは無い。
📣❤️(新規のルールも分かってない馬鹿なオンナとか?)
赤色組の莉犬くん以外は調教が特技で言ってもいい程オンナを分からせるのが上手い。
📣❤️(ここは大事にせず注意して……)
スっと差し出した手。あわよくばそのまま俺の一部になってしまえという欲を持ちながら彼女に触れようとすれば目を見開いて遠くに逃げる。
📣❤️「えっ」
予想外の反応に思わず間抜けな声が出る。
今ので何となく分かってしまったが彼女はどうやら自分のファンでもリスナーでもないらしい。
📣❤️「怖くないよ、こっちおいでよ」
❤️🌸(……じゅうぶん、こわい、)
お互いに正体を知らないまま。
傍から見れば怖がりな野良猫と遊びたい成人男性みたいなそんな光景だ。
📣❤️「ほら、こっちおいで〜」
❤️🌸「っっ、」
📣❤️「ここは関係者以外立ち入り禁止の場所だから」
❤️🌸「……っ」
❤️🌸「…………っ、やっ……!!」
声を出さないように、触れないように努力はしたが恐怖が勝って一言だけ飛び出してしまう。あっとくんを押し返したその光景を、タイミング良く帰ってきた恋人は見ていた。
❤️「なにしてんの」
❤️🌸「ぁ、」
📣❤️「あ、ばぁうくん」
❤️「ごめんねぇ、あっくん」
❤️「俺のが迷惑かけちゃったみたいで」
ぐっとあっとくんから彼女を引き離すように肩を寄せて、密着させる。まるで守るように、見せつけるように微笑んだ。
📣❤️(そういうこと、)
何回かご飯を食べに言った時に話していた彼女はこの子かと妙に納得した。確かに、彼にピッタリの女の子だ。
❤️🌸「ぁ、の。ばぁうくんごめんなさい、私、」
❤️「んー? ほんとだよ。喋っちゃダメって言ったのに。そんな事も守れないなんてね」
❤️🌸「っ、」
彼の約束を破ってしまったこと。
彼を失望させてしまったことで喉元が苦しくなり瞳に涙が溜まる。
📣❤️(うわぁー……好きそう)
こういうオンナ。
それは自分も例外ではなくて、こういう従順で大人しく、男を立てるタイプのオンナは好きだ。ただ目の前の彼女では最大の欠点がひとつ。
📣❤️(俺の事好きだったらな、)
自分と同類の男に引っかかっていることから好みのタイプなのは間違いないが、好意が彼以上に貰えないと分かって呆気なく諦める。
❤️「用事も終わったし、そろそろ行くよ」
❤️🌸「ぁ、」
スっと彼女の手を握って歩き出す。その瞬間ですら彼女はばぁうくんの事しか見ていなかった。
❤️「んじゃ、あっくんおつかれー」
📣❤️「あぁ、うん。お疲れ」
あんなの見せつけられたんじゃ妬けてしまう。ズルいじゃん。俺も会いたくなった。一組のカップルが事務所を去った後、パンツのポケットに入れていたスマホを取り出して彼女に連絡を入れる。
📣❤️「あ、もしもし? 今大丈夫だった?」
📣❤️「あー……いや、まだ事務所だし帰らないけどさ」
電話越しの彼女はその言葉を聞くと少し残念そうな声を出した。
📣❤️「今日会いたくなって。え、会いに行ってもいい?」
📣❤️「は? 予定? 俺よりも大事な予定なんだ、へー」
📣❤️「なに。『空ける』? そうだよね。えらい」
向かう先はAMPTAK×COLORSが今使っている会議室。トイレに行ってくると言って少し時間が経ちすぎたので他のメンバーから文句を言われてしまいそうだな。
📣❤️「じゃあ、夜行くから。また連絡する」
📣❤️「鍵空けといて」
それだけ伝えて電話を終了する。この後お楽しみを控えている彼はすこし鼻歌を歌いながら会議室へと戻った。
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バタンとしまった車内。たった数分離れただけなのに中は蒸風呂のように暑かった。
❤️🌸「ぁ、の、ばぁうく、」
❤️「なに」
エンジンをつけて真っ先にクーラーを入れる。その動作はゆっくりで彼女がなにか話終えるまで車内で時間稼ぎをしようとしていた。
❤️「どこ行こっかー。このまま帰ってもいいけど」
❤️🌸「ごめんなさ、……わたし、約束。ばぁうくんとのやくそく、……」
❤️🌸「守れなくて、ごめんなさい」
守ろうとは努力していた。しかし後ろが壁の状態であれ以上距離を縮められていたらと考えるとああするしか逃げられなかっただろう。
❤️「ほんとだよ。……まあ、頑張ってはいたみたいだけど」
❤️🌸「……え?」
❤️「ずっと見えてたから。お前のこと」
フロアのすぐ側にある部屋。彼女を待たせていた場所も視界に入るその部屋で確認事項をあっとくんが来たところで済ませていた。どういう反応をするのか少しだけ見学していた彼は我慢が出来なくなった所であの場に登場したのだ。
❤️「喋らないように頑張ってえらかったねぇ」
❤️🌸「っっ、」
❤️「ちゃんと俺以外に触られないように頑張っててえらかった」
助手席に座る彼女を抱きしめてよしよしと優しく頭を撫でる。
❤️🌸「ば、う……く、」
❤️「まあ。喋ったし、触ったけどね」
❤️🌸「ッ!!」
安心しきっていた時、急に変わった声色に彼女はビクッと身体を反応させた。
❤️「んーん? ……ダメダメな子にはお仕置きが必要かな。おしおき」
❤️🌸「ぁ、う、……ぁ、」
❤️「約束ひとつ守れないんだもん。……こんなダメな子に育てた覚えないんだけどな、俺」
❤️🌸「ごめんなさっ、」
少し距離をとって涙目の彼女を見つめながら横髪を撫でる。
❤️(かわいい、)
早い段階で止めに入っていて良かった。向こうのNO.1に狙われたんじゃ一溜りもないだろう。
❤️(こんな可愛いの、俺しか見なくていいしね、)
愛が溢れ出して彼女のマスクを外して唇を数回重ねる。今が怒られているのか慰められているのか分からなくなって来た彼女はただ彼を見つめる。
❤️「ダメだな……。そんなに見つめられるともっといじめたくなっちゃう。いじめていい?」
❤️🌸「……う、ん」
❤️「ふっ、うんって。何いじめられたいの?」
彼女は悪いことをした償いになれば何でも良かった。彼の気が済むまで好き勝手にして欲しかった。そんな所も可愛くてもう一度キスをする。
❤️「じゃあ、それは帰ってからね」
❤️🌸「え」
❤️「お仕置きが好きみたいだから焦らしてあげる。ほら行きたいとこは?運転してたい気分なんだよね、今」
ないなら適当に走らせてるから。なんて言ってシートベルトをしめる彼。慌てて彼女もシートベルトをした。
❤️「ドライブしよ、ドライブ」
❤️🌸「う、うん」
結局今日も彼に振り回されるまま。
いつになってもダメダメな彼女は彼に勝てないまま。
それでいいよ。
お前を赤く染めていいのは俺だけだから。
✦ END ✦
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HiNaTa/ひな - けちゃ受け我々だのシャオロンせめでおなしゃす (12月1日 18時) (レス) id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Stellar | 作成日時:2023年7月10日 12時