かくれんぼ

「いっせーの」でスタート


この線の先にはどんな世界が広がっているんだろう




物心つく頃からあった

僕じゃない誰かの記憶は、夕日と一緒に蘇ってくる


古ぼけた絵本を取り出して見た

そこにはらくがきがあって、答えを見つけた気がした


自分の価値に目を疑って、どこまでだって堕ちていった

どこか遠くに消えてしまいたい、こんな世界じゃ僕はいらないのに


「カウントダウンは始まっているよ！」


「いっせーの」で聞こえてくる声

自分の影の長さに気づいた、もうこんな時間だな…

一等星が顔を出した、届きそうで手を伸ばしたら

「次は僕についてきなよ！どんな暗闇だって大丈夫！」

『もういいかい？』『まだだよ！』

幕が上がり始めた

『もういいかい？』『まだだよ！』

始まっていく、ここから…



十年後の僕はすれ違いばかりで

幻想に思いを馳せては、戻れない、そう思いこんだ

くたびれた心に追い討ちをかけても

あの頃(かくれんぼをした)と変わらない夕日にも何も思えない

自分を信じて歩いていけば、どこまでだって昇れるのに

カットが入った空白に大切なものが落ちているのに

見つけられないって泣きわめく君に


「いっせーの」で声が聞こえてくる

自分の影の長さに気づいた、もうこんな時間だな…

一等賞で駆け抜けてった君にくっついてただけの僕でも

君の前を歩けるかな？こんな頼りない僕でも…



宝箱は埃を被ったまま無くした

そして、無くした鍵はずっと君のポケットの中にあった

散らばってたすべてが今ここに集まってくる気がする

もう一度始めよう。僕たちの物語を


「一度はいらないと思ったけど、今なら胸を張れる気がしたんだ

　散らばってたすべてが愛おしくて、

　…いつだって、一つに重なるこのかけ声はいつも」


『いっせーので声を上げて!!』



「いっせーの」で声が聞こえてくる

自分の影の長さに気づいた、もうこんな時間だな…

一等星が顔を出した、届きそうで手を伸ばしたら

「次は僕についてきなよ！どんな暗闇だって大丈夫！」

『もういいかい？』『まだだよ！』

泣きじゃくった声で

『もういいかい？』『まだだよ！』

笑う君が見えた

『もういいかい？』『まだだよ！』

幕が上がり始めた

『もういいかい?』

「もういいよ」




始めよう。ここから



△▼△▼△▼△▼△▼△【作者の部屋】▼△▼△▼△▼△▼△▼

この曲はたぶん、演劇部の歌なのかな？


知らんけど