世間知らずな私の思い。

『占ツクが無くなるかもって本当ですか…？』



『こみゅ〜は平気なんですか？』



今の状況が理解できない私は画面の前で目を見開いていた。



情報が渡っていなかった私にとって、“ソレ”は少しずつ迫る恐怖に成りつつあった。



大好きなキャラ。



面白いアニメ。



自分が苦労して作った小説。



悩みに悩んでやっと付けたタイトル。



出来心で作り始めたお話。



続きが気になってた小説。



狭い世界を唯一広くしてくれる場所。



それが一瞬で無くなるなんて信じられなかった。



子供だから離れた県の友達に会えない。



子供だから無理だって思ってた事も今の私達には出来た。



最初は難しかった小説作り。



よく分からなくて、つまらなかった話し方。



最初はみんなそうだったと思う。



大好きな友達。



顔も知らない恋人。



みんな同じだったはず。



親からの暴力、此処にだって居るはずだ。



自分と同じ年齢の人、探せば居るはずだ。



辛い現実から救われる解放、味わってるはず。



別に現実逃避な訳じゃないよ？けどさ、私達は嬉しかったり悔しかったり色んな感情で此処に来てるんじゃん。



イジメや親からの虐待、呟けるじゃん。



嬉しかった、楽しかった…話せるじゃん。



みんな見てくれてるじゃん。



中には振り向く事もしないで無視してる人もいるよ、そりゃ人間だから。



でも相談して嬉しかったりするじゃん。



みんな同じ気持ちな訳じゃないけど、暇だからって訳なのかも知れないけどさ、それでいいじゃん。



慣れてるんだから。



この気持ちにもうなれないって思うと嫌だよ。



文字だけの関係でいい、会いたいよ。



みんなの呟き、聞きたいよ。



私達の自由は現実でもあるかも知れないけど、此処でもあるんだ。



嫌な書き込みは消して、仲間見つけられるならその可能性を信じたいじゃん。



みんなで此処を守ればいいんだよ。



こんな風にしか出来ないけどさ、勇気なんか無くても言えるじゃん。



…以上、世間知らずな私の幸せでした。