執着してしまってごめんなさい。

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｢愛している。…すまない。｣
｢愛していました。本当に、ごめんなさい…｣
｢こんな筈じゃなかったのに…!｣

attention
・とある庭師の子の過去のお話。
・推理ネタバレ注意(間違っているところがあるかもしれません)
・ボカロパロ(?)です
・文才無し。時系列ばらばらです。
・衝動書き故文章ガタガタ

↓本家様はこちら
執着【初音ミク】
https://youtu.be/a6X_pF1sZ9U

幸せには必ず終わる時がくる。災難が訪れ、私の全てを奪っていく。お父さんも、お母さんも私自身も。何もかもあの人に奪われた。無くなってしまった。
あるのはエマ・ウッズの仮面だけ。
｢苦しい…寂しいよ…お母さん…お父さぁん…｣
今でも、孤独に飲み込まれそうになってしまう。胸の奥が寂しい、寂しいと訴えてくる。

________________________

何か、何かが来る。私の全てを消し炭にしてしまうような、私の全てを奪ってしまうような何かが。
不安に駆られて私は孤児院をこっそり抜け出して行き場も考えずにただ走り続けた。
着いたのはパパが働いている工場だった。そしてそこにはパパが居た。抱き着きたい衝動を押さえ込んで木の影からそっと覗き込む。

｢すまない…。俺が死ねばリサが報われるのならばこうするしかなかったんだ。許してくれ。｣

工場一帯には水の様な物が撒かれていた。そしてパパはそれに火を着けた。途端、赤い火は周りの物を飲み込みながら激しく燃えだした。
｢パパ!!!!｣

みるみるうちに火は回り、工場を包み込んだ。
｢嘘…｣
体から力が抜け、地面に膝をつく。すると、視界の端にキラリと光る何かが。私は這い擦ってそれの近くに移動し、手を伸ばした。
｢これ…ママが私の為に作ってくれたペンダント…｣それは、昔にパパに取られてしまったペンダントだった。売ってしまったと思っていたのに、どうしてこんな所に…?
もう一度燃え盛る工場を見ると涙が出そうになってしまったけれど、歯を食いしばってグッと堪える。
｢パパ…我儘ばかり言ってごめんなさい…｣

涙が目の端から零れ落ち地面を濡らした。
｢いい子にしてるから戻ってきて…!｣

赤い火は絶えず、月が私を嘲笑うかの様に眩しく輝いていた。

________________________

｢本当に、愛してしまってごめんなさい。｣
愛していた夫の灰になった工場を見て彼女はそう呟いた。

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