占いツクール民に聞きたい！こういう作品は需要あるのか！？

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今回はタイトルの通り、占いツクール民に聞きたいんですけど、今から書く小説は需要あるんですかね？？
文長すぎ？意味不明？とかありそうで怖いなぁ。
とりあえず書くのでもしよければ、評価してってね。

登場人物の軽い設定
ネーヴェ・インヴェルノ

インヴェルノ王国のお姫様。雪のように美しい白い肌に銀色の長い髪、青く美しい瞳を持つお姫様。
年齢は10歳。８つ上の姉がいる。

実は、前世の記憶を持った転生者であり、神様によってこちらの世界に生まれ変わらせてもらった。
神様により、創造魔法というチート特典をもらった。
その他、氷魔法が使える。

ペークシス・インヴェルノ
インヴェルノ王国の姫君。だが、お転婆なところがある。けれど、表情筋は死んでる。
美しく、冷徹な姫と言われている。
隣国のフレア・エスターテとは友人関係。
ネーヴェをかなり溺愛している。

魔王アーテル
黒髪、赤目の美少年。
魔力は桁違い。最凶最悪の魔王として1000年前に四人の勇者によって封印された。最近、封印が解け復活した。

インヴェルノの姫君が魔に魅入られた話。

インヴェルノの国の民達に、ネーヴェ・インヴェルノという名前を知らぬ者は居ない。彼女はインヴェルノの国の姫であり、僅か10歳という若さながら、容姿端麗で、魔法の才能も随一と呼ばれるほどの天才であった。

そんな彼女の目の前に、一人の少年が立っている。
目の前の少年は、怪しい笑みを浮かべながら、ネーヴェに近づいた。

「────まさか、あなたが、魔王・アーテル」
「あぁ、そうだ。インヴェルノの者よ」

そう答えた彼の言葉に、ネーヴェは目を見開くばかりだった。
何故このような状況になってしまったのだろうか……。
時間は少し遡る――――。

……。

…………。

「『──今より1000年ほど前。最凶最悪と呼ばれる魔王・アーテルが人間の国に攻めこんできました。そんな魔王に対抗した者がおりました。それは、4人の伝説の勇者達。彼らは魔王を封印し、英雄となりました。そして、彼らは帝国からお礼として広大な土地をもらいました。それが現在ののプリマベーラ、エスターテ、ハリーフ、インヴェルノとなったのです。』───か」

ネーヴェは、ふぅとため息を吐いて本棚へと本を戻す。

「やはり、この本にも魔王について詳細な情報はさほど書いてありませんか……。奴の狙いは一体何なの？」

彼女は、『魔王』に関する本を城の書庫内で探し回っていた。先程の本にも書いてあった通り、1000年ほど前に彼女の祖先である勇者達が魔王を封印したのだが、数年前に何らかの拍子で封印が解け復活してしまったらしいのだ。また1000年前の悲劇が再び起こるのではないか、と帝国を中心にプリマベーラ、エスターテ、ハリーフ、インヴェルノの4か国、その他小国にもそのような噂が飛び交っている。それを解決するのは、勇者の血を引く王族の役目である。だから彼女は魔王について調べているのだ。
現に、最近妙な事件が各国で起こっている。
それは、突然人間が行方不明になるというもの。

「───数ヵ月前にはエスターテの姫、フレア・エスターテが突然行方不明となった……」

フレア・エスターテ。隣国のエスターテの姫君であり、ネーヴェの姉のペークシス・インヴェルノの友人でもある彼女は気の強い姫であり、剣の強さもかなりのものであった。そんな彼女がいきなり行方不明になるなんて、おかしい。

それに、行方不明となった人間は皆、それなりに魔力の高い人間ばかり。噂では魔物が人間を襲った、魔族が人間を連れ去ったとも言われている。

はぁ、とネーヴェはもう一度深い溜め息を吐く。その時、コンコンと扉を叩く音が部屋に鳴り響いた。扉の方を見ると心配そうな様子で、ネーヴェの姉、ペークシス・インヴェルノが部屋に入ってきた。

「ネヴィ」
「ペークシスお姉様」
「こんな遅くまで、調べもの？」

そういえば、もう夜も更けてきていましたね、とネーヴェは窓の外をちらりと見る。すでに月が空高くのぼっていた。ネーヴェは、伸びをすると姉の方へと足を進める。

「もう夜更けなのに、お姉さまも起きていらっしゃったのですね」
「あなたが心配だったのよ」
「あはは、すみません。つい……」
「はぁ、全くあなたは一度調べものをはじめるとのめり込んでしまうんだから。でも、そういうところは尊敬するわ。私はそういうの向いていないもの。本を読んでいると眠くなってしまうし……
私は体を動かす方が合っているわ」
「読書は色々な知識を得ることができるので、楽しいですよ。

まぁ、今回はそういった楽しい読書ではないのだけれど」

「あぁ、お父様から聞いたわ。魔王について調べているのよね。

本当、許せないわ。私の大切な友人を連れ去るなんて」

少しだけ眉をひそめ、ワントーン低い声でペークシスはそう言い放つ。
彼女の腰にある剣を今にも抜きそうなほどの殺気を放っている。

「……まだ、魔王の仕業だと決まったわけではないですよ。お姉さま」
「いいえ、絶対魔王がフレアを連れ去ったのよ。私にはわかるわ。ネヴィも魔王がやったこととわかっているから調べているのでしょう？」
「……それについては、まぁはいと答えましょう。ですがお姉さま。少し殺気を押さえてください。息苦しいです」

「あら、ごめんなさい」

ペークシスは剣から手を放す。彼女は、常に剣を持ち隠している。剣以外にもドレスのスカートの下にはナイフを隠していたりする。───勇者の血を引く者は男女関係なく強くなくてはならないと彼女達は父から教わっている。
それによりペークシスは常に剣を持ち歩き、鍛練を欠かさない。彼女は剣の才に恵まれている。彼女の実力は二人いる兄よりも上だと言われている。しかし、魔法の才能はいまいちである。反対にネーヴェは、国の誰よりも優れた魔法使いである。
しかしながら、剣の才能はいまいちである。それ故に二人はお互いの長所と短所をカバーしていた。

「ふぅ、少し落ち着かないとね……」
「───お姉さまの気持ちはわかります。ご友人が行方不明となったのです。焦らないわけがありません。

それにフレアさま以外にもたくさんの人が拐われている。ここ数日はインヴェルノでも行方不明者が出ました。早急になんとかしなくては……」
「……そのようね、一体何が目的なのかしら」

「まだ、正確にはわかりません。ですが、必ず魔力の高い人間を連れ去るということは、おそらく───………」

「……」
「……」

姉妹が黙り混む。冷たい風が、カーテンを揺らす。その時、カーテンの向こうに1つの影が浮かび上がった。

ペークシスはドレスの下に隠していたナイフをその影に素早く投げた。が、それはカーテンに突き刺さるのみ。その場所にはすでに誰も居ない。その奥へと影は移動していた。

「───ついさっきまで気配に気づけなかったわ」
「えぇ、気配を絶つのが上手い輩のようですね」

一体何者だ。とネーヴェは考えながら、“創造魔法”と“氷魔法”を組み合わせ氷狼を造り出す。

「……行きなさい」

ネーヴェの一言に答えるように、氷魔法で造られた狼は、ひとつ吠えると、その影へと一直線に走っていき、その者の首を噛みちぎろうとしたが、

その牙は届くことはなかった。

「消えた！？」

「まだ、気配はあります！お姉さま」

気をつけて、とそう口にしようとしたその時。その男は姿を現した。今度は影ではない。月明かりに照らされ、しっかりとその姿をとらえることができた。現れたのは少年だった。彼はとても強い魔の気を放ち、怪しい笑みを浮かべている。

「……！」

どうみても、少年の外見をしている彼。しかし、この強い魔の気配は、上位の魔族に違いない。
ネーヴェは目を見開き固まってしまった。

「ネヴィ！」

動かなくなってしまったネーヴェに声をかけるペークシス。だが、ネーヴェは硬直したまま。
まさか、ネーヴェは彼の魔力に当てられたのか？とペークシスは思った。かなりの魔力量の魔族らしい。

ペークシスは魔力を感じる力は弱いけれど、勘は鋭い。

この男は危険だ。

そう思い、彼女は剣をぬく。

「ほぅ、この俺とやりあう気か？」
「えぇ。魔族は私達にとって宿敵ですから！」

そう言って、彼女は地を蹴る。一瞬で間合いを詰め、目の前の男に向けて剣を振りかざした。
しかし、彼はひらりと避けてしまう。

「……なっ！？」

まさか、避けられるとは思わなかった。今までこの剣を一発で見切れる者はなかなか居なかったから。

「これだけか？」
「くっ！」

ペークシスは、もう一度剣を構え直す。柄を握る手にいつも以上に力が入る。もう一度。さっきよりも早い一撃を！！

ペークシスは自身に身体強化の魔法をかけ、少年へと突進する。

とった！！

刃が彼の首にかかろうとした、その時。少年の瞳が怪しい光を放つ。目と目が合った瞬間ペークシスはガクンと力が入らなくなり、彼女はそのまま地面に伏してしまった。

「……他愛ないな」

そう一言呟くと、少年はネーヴェの方を見る。

「……さて、お前はどうする？」

真っ赤な瞳がネーヴェを射ぬく。その瞬間、彼女は恐る恐る口を開いた。

「────まさか、あなたが魔王・アーテル」
「あぁ、そうだ。インヴェルノの者よ」

そして、冒頭のシーンへと戻る。

「……そんな、まさかあなたが魔王だなんて」

ネーヴェはそう言うと、その場にしゃがみこむ。
まさか、まさか。

こんなところで、私のドストライクのショタが現れるなんて────！！

と場違いな事を考えながら。

＊＊＊

ネーヴェ・インヴェルノには誰にも言っていない秘密がある。容姿端麗で、頭も良く、一見非の打ちどころがないように見える彼女。そんな彼女には前世の記憶が存在する。前世の彼女は、日本に住む普通の女性だった。まぁ、世間一般的にはアニメ・漫画オタクと呼ばれる部類ではあったけれど。
そんな彼女の性癖はショタ。そして人外美男子だった。

そんな彼女はある日、交通事故にあい亡くなってしまう。
その後、この世界の女神・ホーラによってこの世界、ホーライのインヴェルノという国に転生した。
彼女の家系、インヴェルノ王族はプライドが高く、無表情で笑わない一族であると、多くの人々に思われている。
別名、氷の一族。王である父、ネーヴェの兄、姉も皆無表情。母である王妃すら夫や子どもの考えが読めないと思うこともあるらしい。ネーヴェ自身もそう感じることがある。お父さまもお兄さまもお姉さまも表情が読みにくいと。けれど、それでも愛されている自覚はあった。無表情ながらも愛情をくれていることはわかっていたし、行動などでも伝わっていた。
まぁ、勇者の家系である王族の姫なので多少厳しく育てられたのは事実なのだけれど。
それは、ネーヴェ自身が姫としての自覚を持つためであると彼女自身も分かっていた。

────ネーヴェも他の家族よりは表情があるものの、従者や民達からは表情が読みにくいと思われているのは余談である。

そして彼女は日々国のため、父や兄達を支えるために勉強をし、魔族に対抗するべく魔法の練習をしていたのだが……

そんな彼女は普段、読みづらい表情で何を思っているのかというと

「ショタが足りない」

ということ。

彼女は、ショタが大好きである。アニメのキャラでだいたい好きになるのは可愛らしい少年のキャラ。少年こそ彼女の中心。
彼女の幼い頃はまだ兄も少年だった。その頃は幸せだった。毎日、可愛らしい兄を見られて至福だったのだが、いつの間にか大きくなり今や成人となってしまった。
城の者にも少年はおらず、側近や護衛なども皆成人男性か、女性ばかり。

たまに、公務として街を歩くときに可愛らしい少年を探したりするのが最近の彼女の趣味だった。

だからそれ故に現在目の前にいる、魔王と名乗った少年に心を奪われてしまった。
美しく整えられた黒い髪に、少年にしては少し鋭い目つきだが、真っ赤なルビーのような美しい瞳。

そんな彼に見つめられて、ただ彼女はひとつ言葉を漏らす。

「……好き」

「───ほぅ、それは俺に言っているのか？」
「───！！」

少年の言葉に思わずはっと我に帰るネーヴェ。慌てて口を閉じる彼女はまるで恋をする乙女のように恥ずかしがり、顔を手で覆い隠した。

それを見た彼は少しだけ目を見開いたかと思うとクスりと笑う。

「……お前は、インヴェルノの者にしては表情豊かなのだな」

そう言うと、彼はネーヴェの顎を持ち上げた。
え、顎クイされてます？私。
とネーヴェは少し混乱したように目の前にいる彼を見つめ返した。

「俺はお前を気に入ったぞ」

そう言って、ニヤリと笑うと同時にネーヴェは目の前がグラリと揺れる感覚を覚える。

そして、彼女はそのまま意識を失ってしまった。

「……良いものが手に入ったな。
さて、そろそろ城に戻るか」

……こうして誰にも気づかれぬまま姫は魔王にさらわれてしまったのだった。

続く？？

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