募集企画でキャラを作る時に知っておいて欲しいこと。

＊世界観を踏まえて作りましょう。

当たり前です。けれど、その当たり前を踏まえられていない人がそれなりの数はいます。
そのためには、きちんと世界観などの説明を読むこと、そして分からないことは企画さんに聞いてみることが重要です。
聞いてみる際、「質問されるの面倒くさいだろうな」などという心配は無用です。逆に、勝手に想像されてそれを修正する方が面倒です。「世界観には書かれてないけど、まあこうだろ」で作るのは控えましょう。些細なことでも、不明瞭な点があれば企画主さんに聞きましょう。
また、企画主を務める場合にはそんなことが起こらないように世界観をちゃんと詰めて、それを説明ページに書きましょう。「書かなくても分かる」は、それはあなたが作った世界だからです。

＊キャラクターに深みを持たせましょう

「キャラ設定を一行で終わらせるな！」などという話ではありません。もちろん一行で終わるキャラ設定など論外ですが。
それは、キャラ設定にある程度一貫性・関連性があるのが好ましいということです。それがないと、何か様々なキャラのいいとこ取りをしたようなツギハギで歪なキャラが出来上がってしまいます。
また、テンプレを提出した際に「キャラ設定をもっと詳細に」という注意を受けることがあるでしょう。その際には求められている情報は(少なくとも私の場合は)「○○が好き」「○○が得意」というものではなく、「『何故』○○が好き/得意なのか」というものです。
まあ簡単にいうと、キャラを作る際には「何故」にこだわってみてください。何故仲間を傷つける者は許さない、という性格なのか。何故体術が得意なのか。何故面倒みがよい性格なのか。そう考え、書いてみるだけでテンプレは充実してくることでしょう。


＊アニメやマンガのキャラを真似することはやめましょう。

自分の好きなキャラを別の世界でも動かしてみたい。私のキャラとして使いたい！ ……そういうことはどうぞ、自分だけで完結する創作で行ってください。
知らず知らずの内に微妙に似ているところが出てきてしまうのは否定しません。ただ少なくとも、意図して行うのはやめてください。
ルールにそのような旨が書かれていなくても、オリジナル企画なら基本的にそのようなキャラは不可と考えた方が自然です。
また、「名前/目や髪の色/服装変えたからOK！」ということにもなりません。何故なら小説を書くにあたって視覚情報は大した特徴になりません。小説を書く上で一番重要となるのは性格・口調など、展開や文章で表現できる部分なのですから。

＊特殊能力について

能力モノの企画では特殊能力を作ることがあるでしょう。これでも版権作品のパクリをしないのは当たり前ですが、気をつけて欲しいのが「チートにならないこと」です。
「絶対勝てる」などの露骨なチートはもちろん、突破方法やデメリットが定められていない能力も困ります。
また、デメリットの設定をお願いすると、よく見かけるのが「○○でないと使えない」。正直な話、その○○のハードルが高くない限りこれはただの「発動条件」でしかありません。なのでデメリットを設定する場合は「発動に高いハードルがある」または「使用によって自分が何らかの不利益を被る」を意識するとよいでしょう。
また、デメリットでよく見る「使いすぎると〜」や「一日に○回しか使えない」。これらはもちろんデメリットとしての条件を果たせていると言えますが、小説でちゃんとデメリットとして機能している描写をしなければデメリットが無いも同然です。
結論、どんな能力でもチートにするかいいものにするかは、設定というより小説での展開次第、ということかもしれません。

＊自キャラ同士の関係
双子や兄弟姉妹でキャラを作るのっていいですよね。互いの関係性とかでキャラに深みを持たせることが出来ますし。
ただ、これが行き過ぎ、その自キャラ同士でひとつの世界観が作られてしまうようになってしまうと(互いに互いさえいればいいと思っており、他に何も欲していない的な)、ちょっと困ります。
これは私的な意見なのですが、なんとなく関係が結びづらくなります。関係を結ぶ以上、多少はキャラ同士に互いがどんな形であれ特別であって欲しいと思います。しかし、そう思うと二人だけで完成している世界観を壊してしまうことになるのでちょっとな……と敬遠されてしまうかもしれません。