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はじめまして。
莉な。という者です。


ホムペは初めてなので、お手柔らかに見てください。


内容は、簡単に言うと、
僕が性同一性障害であるがゆえにしてきた経験です。

全て実体験です。


今まで誰にも話したことはありませんでしたが、
だからこそ、書き記していきたいと思います。




まず、僕の紹介から。
僕は、生まれた体は女でした。


お母さんもお父さんも、女の子が生まれたということをすごく嬉しがっていて、僕が小学生になった時も、毎回


「…ほんと女の子が生まれてきてよかったよ。男の子だったらどうしようかと思ってたからね」


と言っていました。

でも、自分の心の異変に気づき始めたのはちょうどそれくらいの時でした。


自分が女であるということにものすごく違和感を覚えたんです。
違和感…というか、言葉で言い表せない感情…というか。


スカートを履いているのが気持ち悪かったし、「私」って言ってるのも気持ち悪かった。美容院で髪の毛をショートにして、「男の子みたいだ」と微妙な反応をする両親に怒りを覚えた。


そして、だんだん成長していくたびに、自分は女じゃないと自覚するようになっていきました。その頃、初恋というものも経験しました。


もちろん、相手は女の子です。


ただ、告白できずじまいでした。
僕は、その時見た目は女の子だったし、告白したらきっと相手の子も困惑するだろうな、と思って、ずっとその子の親友のポジションで居続けました。


恋愛対象として見られていないのはものすごく辛かったし、また、学校で女子扱いされるのも辛かった。でも、親にはどうしても相談できなかったんです。


『女の子が生まれてきてくれてよかった』と言ってくれている両親に、女の子じゃないなんて、どうしても言えなかったんです。それを言って悲しまれるくらいなら、いっそのこと全部隠して、女の子のように振る舞っていければ、両親も楽だと思ったんです。



でも、自分へのストレスがものすごい。
結局、女の子のように振る舞うことに疲れ、学校も行かなくなりました。


中学生になって、制服がスカートになると、ますます学校に行かなくなりました。「これじゃあダメだ。学校に行かなきゃ」って思っても、制服を着ると、その気持ちは失せました。


鏡を見て、スカートを着ている自分が嫌になって、親に迷惑をかけている自分が嫌になって、もう死んでしまったほうが楽なのではないかと、思うほどでした。



でも、死ぬのはやっぱり怖かった。出来なかった。

それでも親に言う気にはなれなくて。



もう、ほんとに迷惑ばっかかけてる自分が嫌でした。
惨めで情けなくて、不甲斐なくて、この世で一番馬鹿だと思いました。


時間が経てば、お父さんもお母さんも帰ってくる。
もうずっと一人でいたいけど。また女の子にならないといけない。


学校を休んでいたって、「女の子である」という縛りから逃れられませんでした。

考えるのが嫌になって泣くけど、何のために泣いてるのかさえもうわけがわからなくなってきて。

ただ、お父さんとお母さんがいないその時間だけを、自分の思う性で生きました。




でも、その日言われたんです。

夜に。お父さんから。

「何か抱え込んでいることがあるんじゃないか。なんでも聞くよ。お父さんは、◯◯←(僕の名前)が、実は宇宙人でしたって言ったって、ちゃんと聞くよ?

何かあるなら、一回話してみたら?」


って。


昔からその言葉はよく言われてきてたけど、その日は、僕にとってこれ以上嬉しい言葉はなかったんです。



そこで、自分の中で何か吹っ切れて、もう隠さなくていいって思いました。


僕は洗いざらい全部話しました。
もう序盤から泣きじゃくってて、それでもお父さんは優しく聞いてくれて、最後に「辛かったな」と声をかけてくれました。


お母さんも、「今まで女の子っていうのを押し付けてごめんね」と、謝ってくれました。



今までの人生の中で一番幸せでした。
僕は、恵まれていたのだと思いました。


そこから、少し時間はかかったけど、学校にも行けるようになりました。
もちろん、制服もスカートじゃなくて、学ランで。


多少不思議に思われることもあったけど、みんな一人の人間として僕と仲良くしてくれて、今では学校が待ち遠しくてたまりません。


そして、何より、僕は笑えるようになりました。
昔から我慢してばかりで、何も頼ろうとしていなかったけど、人を頼れるようになりました。人を信じれる様になりました。

僕は、恵まれていたのかもしれません。




親に自分の性に違和感があることを言ってから何年か後に、YouTubeですとぷりの莉犬くんという方に出会いました。その方も性同一性障害で、色々大変な思いをしてきたそうです。

その想いを歌にした曲を聴いて、鳥肌が立ちました。
同じ思い、いやむしろもっと辛い思いをしている人がいて、それでも前を向こうとしている人がいる。

そう考えた時、自分はなんて馬鹿なことやってたんだろうと思ったんです。

感動したし、泣いたし、僕も同じように前へ進んでいこうと思いました。



僕は今高校生ですが、今、もし性同一性障害で言えずに悩んでいる人がいたら伝えたいです。



____助けてくれる人はどこかに必ずいる。一人じゃないから。


親がいる。先生がいる。
まあ、あまり頼りないかもしれないけど、クラスメイトのみんながいる。
お悩み相談の電話だってあるから。

無理しないで。




ベタなことしか言えませんが、本当にこれは合ってると思います。
莉犬くんも言っていましたが、僕は本当に生まれてきてよかったと思っています。

生きる価値を見つけられて、頼れる人がいて。

障がいの壁は乗り越えていけるんだと、僕は思っています。






長い話を読んでくれてありがとうございました。



以上です。



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hibiki(プロフ) - 恵まれたようでよかったですね。俺も似たような感覚で、あまりにも辛くて親に伝えたんですが、今ではすっかり忘れ去られてしまいました。女であることを強要されてるようで、俺自身は辛いですね…。それ以来誰にも言えなくてまた抱えて生きてます。 (1月12日 1時) (レス) id: 765960626a (このIDを非表示/違反報告)
あさくん。(プロフ) - この文を読んで、泣いてしまいました。 頑張って生きよと思いました。ありがとうございます。 (2022年6月1日 15時) (レス) id: 18b7bdc660 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク・オブシディアン(プロフ) - 僕も性同一性障害なんですけど、なかなか親に言えなくてどうすればいいですか。もう来年には高校生なんですけどもうセーラー服は着たくないんです (2021年10月28日 23時) (レス) id: 75b07aa389 (このIDを非表示/違反報告)
Ray - 僕も性同一性障害なんですけど、なかなか親に認めてもらうことができなくて…着る物も全てスカート…とっても苦しいです。そんなことがあったら莉な。さんはどう対処していましたか?どうしても親に認めて欲しくて…よかったら教えてください (2021年10月25日 18時) (レス) id: 90e8610fed (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 親の喧嘩が嫌で。莉な。さんに比べれば僕の悩み事なんて、ってくらいなんですけど。だけど、僕もすとぷりの皆さんに救われて。嫌なことがあったら、お互いにこの場で報告みたいなものをしませんか。←突然すみません。 (2021年10月16日 17時) (レス) id: 2ba5874452 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉な。 | 作成日時:2021年3月25日 15時

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