紫の王子が帰ってきた件について

彼…なーくんが帰ってきてからもう4ヶ月近く経った。

4ヶ月前。あの日、私は庭で縄跳びをしていて（え）友達からのLINEを見て心臓がドキッとしたのを覚えてる。

「Twitter持ってないと思うから写メ送るね」

何の話だろうと思ってトーク画面を開いたら、

今後の活動についてお話します。

だってさ。私、このあと塾なのに。見れないじゃん。どうしよう。絶対にリアタイで見たいのに…。


動機の早くなった心臓を押さえてリモート中の母の元へ行った。

配信を見たいから、塾を休ませて欲しい。

素直に言った。そしたら案の定ＮＯで。でも、父に頼んだりして。遂に私は泣き出して。

両親は驚いて
「そんなことで泣くんじゃない」
と言いつつ、あまりに私が頼み込むものだから渋々早退を許してくれた。

その代わり、二度とこんなことはない。勉強も頑張ることを約束とした。

塾の先生に罪悪感を感じながら
「家の用事があるので帰ります」
って言って車に乗って帰って部屋に急いだ。


ベッドの上に座って布団を自分の体に巻き付けてイヤホンをつけて待機した。

待っている間に友達とLINEして。

まだかな、怖いね。脱退かな。嫌だな、そうだったら。いや、でも私は信じてる。笑。あれ？もう10分経ってない？ね。遅いね。重たいしね。見てよ、閲覧数がエグいって。あ、やばい。1回抜けたらもう戻れなくなったわ。

そんなふうに話してたら、耳元で…声が聞こえた。


「聞こえますか…」


手がビクってした。目頭が熱くなった。
耳にイヤホンを挿し直して目元を拭った。

それから後のことはあんまり覚えてない。LIVEと一緒で、多分緊張してたんだと思う。

内容は、
･ななもり。個人としては活動を続ける。けどすとぷりにはまだ戻らない。
･関係にあった女性とは別れたこと。
･ジェルくんとは、普通に過ごしていること。


とりあえず安心。だけどまだすとぷりには戻らないのか…っていう微妙な感じだったな。


でも、声が聞けて本当に嬉しかった。

なーくんがいない間、ずっとYouTubeの過去動画でしか声が聞けなかった。そのせいで余計に好きになってしまったなんて、自分でも信じられないくらい。

ああ。貴方は存在していたんだね。ひとっつも音沙汰が無いから私の中で貴方は死んでいたの。やっと戻ってきた。やっと帰ってきた。やっと。やっと…。


きっとメンバー全員がこの配信を見ているんだろうとか適当なことも考えた。

それでその夜はちょっとソワソワした。眠れないってことは無かったけど。



公式LINEから、Twitterに飛んだ。Googleで調べた。占いツクールで見た。色んな彼への意見。

でも思ったことはなーくんへのアンチが理不尽だな…って。


《相手の女性のことについても詳しく話せよ。逃げてんじゃねぇよ》

…って。いやいやいや。話せるわけがないじゃん。なーくんも言ってたでしょうが。相手の生活があるって。
馬鹿なの？なーくんだけじゃなくて誰も相手のことなんて言わねぇよ。世の中の常識知れよ。
じゃあ何？相手の名前と年齢と性格と住所まで言わなくちゃいけないわけ？無理に決まってんじゃん。


《なんで配信中に笑うの？ナメてんの？》

…あー。確かにそういう解釈もできるなー。でも私は笑っちゃいけないとは思わないけど。そもそもこの配信はこれからの活動について話すものだし、謝罪用の配信じゃない。謝罪は、ちょっと足りないと思ったけどTwitterの文面とかでやってたし。
私はなーくんが反省して、すっごい後悔しているように見えたけど、そうは見えなかった人もいるだろうし。


《ツイキャスじゃなくてYouTubeでやれよ》

いや説明してたじゃん？聞いてたの？どんなに重くなっても落ちたとしても、思い入れのあるこのツイキャスで話したいって。
配信見てなくてなにも知らない奴が口挟まないで。私の耳と目が穢れる。黙ってろ。


あ、てか知ってます？あの暴露配信者、話盛ってたらしいですよwww
あー。いやあのほんとに、何してんの？
なーくんもなーくんだけどさ、話…盛ってるんですってぇぇぇ？おーいおいおいおいおい。え、いや、は？w

なんだっけ？電話するって約束で、ドタキャンされたってなんか言ってたじゃないですか？あれ、ヤラセだって🤣

🤣🤣🤣🤣🤣🤣🤣🤣

いや笑えねぇよ。なんで話盛ってんだよ。てか盛ってるどころか嘘じゃん。
え？その情報デマじゃないかって？いいえ、自分で言ってます奴は。

「え？みんなアレほんとだと信じてたの？いやバカかよ。あんなん嘘に決まってんじゃん」

みたいなこと言っててさ〜。

えー。あんた完全に騙すつもりで喋ってただろーが。「逃げんな」ってこっちのセリフなんだが。

あんたのせいで余計になにが真実なのかわかんなくなっちゃってさ、結局今も、何処までが嘘でどこから真実で、どこを信じればいいかわからなくなったよ。

これで知りたくもない人間の悪さとネットの危険さを知れたよ。

嘘ついて盛り上げる奴も盛り上がる奴もそれ見て笑ってる奴もなーくんも私も馬鹿みたいじゃん。

世界は嘘で成り立ってるって本当なんだなぁ。



なんで不倫したんだろうね、いつからそういう関係だったんだろうね、どうやって知り合ったんだろうね、

知りません。そんなの聞かないでください。

知らないよ。知ってるわけが無い。だけどさぁ？なーくんが活動にかけてた情熱、思い。それは知ってるでしょ？
なーくんを本当に見ていた人ならわかると思うんだ。だから私はなーくんが好き。

一生懸命な彼が好きです。
努力家で遊び心満載で優しくて大事なものがなにかを知っている彼が大好きです。愛してます。


それでも、やっぱり離れちゃう人がいます。

ミーハーな、にわかリスナーは知らね。

なーくんのことが本当に好きで、なーくんのことを本当に見ていて応援していた人。そんな人は信頼して、信じていた分、裏切られた気持ちが大きかったのかな、って勝手に考えてた。

私としては寂しい。なーくんの魅力を知っている人が少なくなってしまうから。いや、違うな。少なくなるわけではない。だけど一緒に応援する人が減っちゃうから。



私の中ですとぷりは6人だから。6人でこそのすとぷりだから。そう思い続けているから、4人には申し訳ないけれど以前ほど追いかけられていない。

4人が嫌いになったわけじゃない。4人に対して期待してないわけじゃない。だけどね、違うんだ。私が知ってるすとぷりはこれじゃないって思っちゃうの。

ごめんなさい。違うの。傷つけたいわけじゃない。あのわちゃわちゃ感が好きなの。それでいてまとまってるあの6人が好きなの。
5人の曲も、4人の曲も好きだよ。だけど比べちゃうんだ。


それで私考えてみた。なにが違うのか。なにが不満なのか。なにが悲しいのか。

しばらく考えてた。それでね、わかったよ。私は怖いんだ。なーくんがいないのに、誰もなにも、なかったことのように扱うから。

腫れ物を扱うみたいに避けてるじゃん。ジェルくんは、まだ名前を出してもらえたりしているけれど。

そりゃあね、なーくんのことを嫌がってい人がいるから仕方ない。メンバーの優しさからだってわかってるよ。

だけど、なーくんはもういないんじゃないかって不安になっちゃうから。


なーくんが復帰した今、彼の存在を感じることができるからほんの少し。ほんの少しだけど安心してる。


この1年ですごく悩んだなぁ。

3月。
信じられないって思いつつすぐ戻ってくると思っていた。
甘かった。

4月。
活動の中で違和感を感じ始めた。
人の存在意義について考えた。

5月。
少しだけ、メンバーの口からななもり。という名が出てきて安心。

6月。
5人での活動に物足りなさを感じ始めた。
そんな自分に嫌気が差した。

7月。
彼の歌ってみたを漁っていた。
寂しかった。

8月。
ジェルくんが活動休止。怖くなった。
夜な夜な不安になった。

9月。
不倫という罪の大きさを知った。事の大きさを知った。
女性への被害の大きさと仕返しについて想像にしてみた。

10月。
推し事とは何か悩んだ。
現実逃避してた。

11月。
これ以上は耐えられない、待てないと思った。
こんなに辛いと思っていなかった。

12月。
心の底から安心した。早く戻ってきて欲しいと強く願った。
6人の動画ばかり漁った。

1月。
時の流れを早く感じた。
みんなが忘れてしまう前に早く戻ってきてと懇願した。

2月。
古参の方へ嫉妬した。
お金のある人に嫉妬した。
親に推し事の理解がある子へ嫉妬した。

結局、有利不利があると思った。

3月。
1年とは短いと思った。
自分の小ささに呆然とした。



この1年で私、すご老けた気がするな。

思ったんだ。なんで人って曖昧なんだろうって。
人って完全にいい人がいるわけでもなければ、完全に真っ黒な人がいるわけじゃない。

父は、どうしても黒い人は絶対にいるって言ってたけど、私はそうは思わない。

どんなに悪い人だって、虫を殺さない人だったら、真っ黒だとは言わないと思ってるから。
というか、悪いって言っても、人によって価値観は違うわけだし。


でもさ…。
物事1つでその人の性格を。腹黒さを。悪徳さを。ぜーんぶ、わかってしまえたらどんなに楽だろうって。

グレーじゃなくて、黒か白かどちらか一方だけだったらどんなに良かったかなって。

人間はそのひとつの事柄だけじゃ押し測れない。だから辛いんだよなぁ。

なーくんのことも嫌いになれたら。どんなに楽になれたかなって何度も思ったよ。けどさ、ごめんなさい。

やっぱりなーくんが好きでした。
嫌いになれませんでした。



早く戻ってきてくれないかな。
結局のところ、願うのはそれだけ。

メンバーが幸せに笑っているところが見たい。