鶏に蹴られて困った時の対処法

単刀直入に申し上げますと
ひれ伏せさせましょう

詳しくご説明します

鶏は家畜化された鳥ですが、そのご先祖さまとされている野鶏とよばれる東南アジア原産の鳥たちはかなり気性が荒いのです。したがってそこから派生したニワトリたちも気性の荒いものが多いというわけです。

鶏は群れで生活し、群れの中には厳しい序列が存在します。
序列の高いものは優先的に餌にありつけますし、メスに一目置かれて子孫を多く残せます。
朝1番にコケコッコーと鳴くのは序列1番の雄鶏。
2番目に鳴くのは2番目の雄鶏といったように、ニワトリにとってのコケコッコーとは「俺が偉いんじゃい！」という自己主張のあらわれなのです。

ニワトリにとって順序は身分証明のようなもの。だからこそテリトリーに入ってきた者は人間でも試すのです。
「俺の方が強いんじゃい！」と。

一度目をつけられたら最後、ニワトリは序列を守って生き抜くために決着が着くまで必死に襲ってきます。

ですので適当にいなしたり、我慢したり逃げたりしていると、何度でも襲ってきます。何十分経ってもヘトヘトになっても息を整えて何度でも飛びかかってきます。

こけ子は今日両足と左手をボコボコにされました。

暴力なんて野蛮な……という人間の常識は一旦端に置きましょう。ニワトリに説得は通じません。ヒヨコ時代に餌をやって手に乗せて可愛がった仲であってもです。万一ヒートアップして目を突かれれば大怪我の元ですし、決着の付かない喧嘩が続けばニワトリの負担も増えます。さっと決着を付けるのがお互いのためです。

ひとまず簡単な方法は蹴り返すこと。ポーンと軽く飛んでいく程度に足で押し上げます。
これで諦めてどこかへ行ってくれたらおしまいです。これからは友好的な関係を築いていけるでしょう。

一度逃げたり争いが長期化したニワトリ相手だったりすると、それでも諦めずに果敢に立ち向かってくることがあります。そのときは少し大変ですが、両手で胴体を取り押さえて地面に伏せさせます。蹴る力加減が分からないという方にもこの方法はオススメです。目を突かれないように十分注意して行ってください。
なかなか捕まらない場合は攻撃をいなして疲れさせましょう。1分ぐらいで息が上がってヘロヘロになります。

捕まえたらそのまま地面にねじねじと擦りつけます。頭を掴んでくちばしを地面にしっかりと触れさせるのがコツです。

大人しくなったら手を離しましょう。お疲れ様でした。

大体はこれで諦めるはずです。時々納得がいかずに蹴ってくる子もいるかもしれませんが、落ち着いて捕まえて同じ方法を取ればじきに止みます。

いかがでしたか？
今回は鶏が襲ってきた時の対処法をご紹介しました。お互いが安全に過ごすために、お役立て頂ければ幸いです。

ちなみにヒヨコのうちからガッツリ人に可愛がられて人間大好きになったニワトリは知らない人でも襲わないようです。ニワトリが必ずしも人を襲うわけではないので、正当防衛くらいに捉えておいてください。また、序列に関係の無い攻撃（卵を守るため、自己防衛など）には意味が無いので注意してください。

最後に、ニワトリは何もあなたが憎くて襲ってくる訳ではありません（多分）。ちょっと本能全開なだけです。
怖い喧嘩は手早く終わらせてあなたが可愛いニワトリとの良好な関係を築けることを祈っています。

東天紅こけ子