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・初期刀の歌仙兼定と審神者の話




塩キャラメル次郎です。実は作品を作ったのは初めてです。よろしくお願いします。

リナリアの花言葉、読み終わったら是非調べてみてください。

注意を読んで、それでも大丈夫な方のみどうぞ。


注意
*口調が変かもしれない
*誤字脱字
*改行の嵐
*会話文多い
*展開が豪速球
*なぜか薬研がナチュラルに変態
*荒らしお断り
執務室。
書類に資料、その他もろもろで息の詰まりそうなここの癒しは、昨日初期刀の歌仙兼定がくれた花だけ。出窓に飾られたその花は、リナリアというらしい。

政府の腹黒さを実感する量の書類をこなす私と歌仙の間には、事務的な会話しか交わされない。そりゃあ事務作業をしているんだから当たり前なんだろうけど。

当たり前なのだと頭ではわかっている。



でも、つい考えてしまう。

もしも。もしも、彼の声が、彼の笑顔が、仕事なんか無しに私だけに向けられたら。

それは絶対に幸せだろうけど、強烈な罠でもあると思う。

きっと、歌仙のぬくもりに触れたら私はもう今のままでいられないから。

だから、こんなこと考えてはいけない。
所詮は私のエゴでもあるんだから。



ああ、でも好きだよ。大好きだよ。



いやいや忘れろ、と自分に言い聞かせて書類に目を通す。
目を通すのだが、全くといっていいほど内容が頭に入ってこない。全ての元凶は、さっきからずっと頭を支配している悩み事。


「どうかしたのかい、主」

ああ、歌仙に心配させてしまった。罪悪感に襲われる。
と同時にある考えが頭の中を駆け巡る。
ごめんね全然大丈夫だよ、と口を動かすが、脳内ではぐるぐると思考回路が働いていた。


このままではまた何度でも彼に迷惑をかけてしまうだろう。

ならいっそ私はこの思いを言うべきかもしれない。

でも……でも、本当に言っていいのか?

そもそも、相手は神さまだぞ?


阻止しようとする理性も、結局は感情に勝てなかった。


本当かい、と顔を覗き込んでくる歌仙。彼の美しい瞳が私を見つめる。


「うん、本当に大丈夫。それと……




あの、ね……




今日の夜、私の寝室に来てくれない、かな」

意を決して言った台詞に彼は少し目を見開いて、そして一呼吸置いた。どこかためらっているように。
駄目だったんだろうか、と不安になっている私に返されたのは「わかったよ」という言葉で。

「よかったぁ……」


ついこぼれた本音。それに気づいた私と歌仙は、目を合わせて、それから一緒に吹き出した。







あのあと、少しだけ和やかになった執務室で、印鑑をなくしたり書類の山が雪崩を起こしたりとトラブルに見舞われたが、どうにかしばらく先の分まで書類を終わらせた。これで数日はのんびりできる。

その解放感からか、いつも以上に美味しく感じる夕餉。私の周りでは大皿いっぱいの唐揚げの取り合いが起こっている。

自分の取り皿に何個か唐揚げを取り、まぐまぐと頬張る。舌鼓を打っていると、隣に座っている私の初鍛刀、薬研が話しかけてきた。

「なあ大将、少し気になったんだが、歌仙の旦那とはどうだ?」

「むぐっ!?」

ちなみに、私の歌仙への思いを知っている薬研がいきなりとんでもないことを言ってきて、驚いたあまりに飲み込んだ唐揚げでむせた……という状況。
むせ返っている私に対して元凶の彼は、ああすまんすまん、と軽くいなす。
それでも背中をさすってくれるところ、優しいよね。

「げほっ……急に聞いてくるの、驚くからヤメテ……」

「そうだな、気をつける。で、結局どうなんだ?大将、やけにそわそわして見えるんだが」

「な、何にもないけ、ど」

とっさに誤魔化したが、バレバレの嘘なんかつかなくていいだろ、とデコピンされた。
かなりの痛みに呻いていると、本当のことを言わなかったらもう一回するぞ、と言われる。脅されてるよねこれ。怖い。

ためらっていることを誤魔化すように味噌汁を飲み、箸を動かす。
覚悟を決めて、ほうれん草のおひたしを飲み込んで今日の執務室でのことを語った。



「……ということで、今日の夜二人で話せそうだから、そこでいっそ言っちゃおうと思って。あああ断られたらどうしよう、想像もしたくない」

「なら考えなけりゃいいじゃねえか。まあ、大将にどう応えるかなんて歌仙の旦那次第だからな、どうにもできん。」

人払いは任せとけ、と頼りになる笑みを浮かべた薬研。あああ男前……ん?人払い?

「いやいやいや何想像してんの!?ならないからそんな展開!」

あたふたと否定するが、当の薬研は「違うのか?」と首を傾げている。あざといし可愛いが話題が残念だからアウトです。

ちなみにこの後、ぎゃーすかと騒いでいた私達は燭台切お母さんに叱られた上で全員分の皿洗いを任命された。




手が痛い。人数が増えたから食器も当然増えているのに、今まで気づかなかった。何時も食事を作ってくれる燭台切達に、改めてお礼をしよう。

普段より頭が回るのは、湯船に浸かって和んでいるからだろうか。
それとも、これから歌仙と二人きりになる上に、思いを伝えるという事実を直視出来ない故の現実逃避だろうか。

どちらにせよ、彼を自室に呼んだ以上もう戻れない。


ええい当たって砕けろだ。
半ば自棄でもある覚悟を改めて固め、私は浴槽から出た。





廊下を歩いていると、横を通った襖の向こうからはどこも賑やかな笑い声や叫び声が聞こえる。何時もは部屋を覗き込み、混ざって遊んだり談笑したりと平穏な夜を過ごしているが、生憎今日は先約がある。

執務室でない、本当の私の部屋はこの本丸の一番奥にある。向かうにつれてみんなの声は遠ざかっていく。それが少し聞こえるかどうかというところまで来たら、他の部屋と同じような襖がある。

そこが自室。


掛けた手が震える。深呼吸して、静かに開けた。


「ああ主。君の部屋からの眺めは格別だね。心が洗われているようでとても雅な心持ちだよ」

予想通り、歌仙はもう来ていた。自分で呼びながら待たせてしまった罪悪感に、待たせてごめん、と謝る。しかし、その間も考えているのは、どう伝えるか、ということだけだが、色々考えてもどうすればいいかわからない。

もうどうにかなってくれ。そんなざっくりとした諦念が頭を駆け巡る。


あのね、と紡がれた言葉は自分の思いに反して震えている。しかし彼は気にする素振りも見せずに、なんだい、と返してくれる。



言うんだ、今から。

深呼吸して、もう一度決意を固めて。



「あのね歌仙、私あなたのことが好き。主と刀剣男士というんじゃなくて、歌仙っていう男の人が好きだよ」

ああ、言った。言ってしまった。
どうしよう。急に自分の主人にこんなこと言われたって驚くだけだよね。
ぐるぐると脳に後悔が渦巻く。


そのときだった。

ふわりと、歌仙の香りに包まれたのは。

彼の温もりが、服を通して伝わってくる。
彼の息遣いが、耳元で聞こえてくる。
彼の両腕が、体に回されている。


抱きしめられている。

その事実に理解が追いついた瞬間、一気に全身の体温が顔に集中した。

主、と彼が口を開く。


「こんなことが本当に起こるなんてね。信じられないな……。





好きな人と想いが通じ合っていることは、これほど幸せだったんだ」



ん?

歌仙は、今好きな人と言った。想いが通じ合っている、とも。
それってまさか、と自惚れていいのだろうか。


「えっ、歌仙もしかして、私のこと……」

おそるおそる問い掛けると、ふふ、という笑い声が耳朶を打ったあと、耳元でぽつりと囁かれた。


「主、愛している」



私はなんて幸せなんだろう。

こんなに素敵な初期刀と出会えて。

こんな想いを込めて、大好きな人に腕を回した。




執務室の出窓には、瓶にリナリアが挿して置いてある。
昨日貰った、彼からの贈り物。

その花言葉は。

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塩キャラメル次郎(プロフ) - 未熟零夜さん» ありがとうございます!この作品はもう……自分の性癖詰めただけのよくわからない作品になってしまったなぁと思っていたんですが、気に入っていただけて嬉しいです! (2月15日 15時) (レス) id: 8b7a7667d0 (このIDを非表示/違反報告)
未熟零夜(プロフ) - めっちゃ好きです。もう凄すぎて語彙力なくしました() (2月15日 0時) (レス) id: 76e6117a09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩キャラメル次郎 | 作成日時:2018年12月29日 0時

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