【文スト】貴方の居ないセカイ

9種類の結果パターン

今日はどうやって生きていきますか？ - 2024年5月8日

太宰 治【拒否】


太「好きだよ」

『…ごめんなさい』


「そっか」と笑った貴方の顔が見ていられなくて

その場から逃げ出した

異能生命体の私には、貴方の傍には居られないから





私の主の異能力は「自分の寿命と引き換えに人形に命を吹き込む」ものだった

だから私が生きている主を見る事はできなくて

でもお腹はすく訳で

家を出てフラフラしている時

貴方に出会った

主が残してくれた危険人物リストの一番初め

異能無効化をもった男の人

私みたいに異能で出来たものが触れてはならない人

私は逃げ出したのに貴方は追いかけてきて

結局泣きながら理由を説明した

貴方は驚いたような、面白がるような声音で「ごめんね」と笑った

その瞬間、如何しようもない位恋に堕ちた

其れから貴方の所属する武装探偵社に入って

友達も沢山できた

そんな幸せな日々を続けられたなら

そもそもあの日、貴方と出会ってなかったら






『……ッ！』

「オイオイ…良いのかよ、仮にも武装探偵社の社員だぞ？」

「作戦なしであんな所に復讐しようと思うかよ！」


油断した…

今の私は只のヒト

何時でも油断はするなって言われてたのに…


「で？どうするんだよ？」

「こいつに俺の異能をかける」

「はぁ！？あっちには太宰がいるんだぞ！？」

「太宰はこいつに触れない。つまり俺の異能を解除できないって訳だ」

「…ふーん、いいんじゃないか？」

「なら早速やるか」


？？？

異能を…かける？

一体何を…


「お姉さん、貴方には此れから人狼に成って貰うよ」


次の瞬間、フッと体が動かなくなった

否、体の自由がきかなくなった


『っ、何を…！？」

「今から1時間以内に愛する者を殺.さなければ、お前はﾀﾋぬ」

『なっ！』

「大丈夫、そいつのところまでは連れて行ってやるよ」


そこで意識が途切れた





『ん…』

太「気がついたかい？」

『太宰、さん』

太「ずっと君を捜していたんだよ？全く…ど『太宰さん』…」

『私に、触れてください』

太「何を言って…」

『異能に、掛りました。太宰さんを殺.さないと解けない異能です。どうせﾀﾋぬならせめて』

太「成程。…其れならこうすればいい」



パン








『如何して』


初めて触った太宰さんの頬はひどく冷たくて


『如何して、私も連れて行ってくれないのですか…？』


ぽたりと1滴の雫が足元にあるアネモネの上に落ちた

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