〈テニプリ〉甘えてもいいんだよ。

25種類の結果パターン

風邪を引くなどたるんどる！ - 2024年5月8日

本日の王子様は、小石川健二郎。



・



「はぁ…」


「どないした、小石川」


「…白石。俺って何処に魅力があんのか分かる？」



「は？…そんなの、…。り、！立派な副部長ってとこちゃうか？！」



「ただの肩書きやんけ…」





放課後の教室、偶然こんな会話を耳にしてしまった。小石川健二郎、通称健ちゃんは私の幼馴染でもあり初恋の相手。普段こんな弱気な姿を見ることがなくて、気持ち私は驚いてしまった。



扉の前で固まる私。入ろうにも入りにくいこの雰囲気。まるで盗み聞きしてるようだけど健ちゃんと一緒に帰る約束してたし、いざ扉に手をかけようとした瞬間。







「……俺、ずっと前から好きな奴おるんやけど、どうしても気持ち伝えられへんねん。俺は白石みたいに格好よくもないし、おもろくもないし」





ピタッと体が止まった。







＿＿＿＿健ちゃん好きな人おんねや。




小さい頃から恋愛には無縁だと思っていた健ちゃんに良い人ができるなんて、幼馴染としては喜ばしいこと。



いつも目立たない実務もことなくこなし、なにかと周りを和ましては支えている健ちゃん。努力家で負けず嫌い、後輩にも可愛がられる健ちゃんが恋をしたなんて。


私は応援するほかないじゃない。




今更、告白しようとは思ってなかったけれど初めて恋を覚えたあの頃に戻れたら。








健ちゃんの恋人は私になれる可能性があったかもしれないのにね。だけど健ちゃんは昔から私のお兄ちゃんのような存在、幾つになってもついつい甘えてしまう私は、はなっから恋愛対象外なのかも。







はぁ、ほんま今日はついてない。人生最悪の日だ。体育では転けるわ調理実習では指を火傷するわ。挙げ句の果て微熱を出すわ。






「……小石川のええとこは、ちゃんと皆んな分かってるって。もっと自信もち」



「やけど、！」






＿＿＿＿あ、あかんわ。もう。






バタッ！！






「！なんや今の音」



「……、YOUっ！！！」






健ちゃん、私。只の幼馴染なんて嫌だよ…。








「YOU！！おいっ、YOU！！」



「小石川落ち着きっ！大丈夫やて！只の貧血……っ、て。……なんや男らしいとこあるやん」






ふわふわとした感覚。この匂いは私の好きな彼の香りだ。






「YOUっ！ええかしっかりせぇ！俺がお前の傍にずっとずっと居る、居ったる！…何の取り柄もない俺やけど、お前のこと。





誰よりも好きや」

この作品には25種類の結果があります

お気に入り登録で明日違う結果をチェックできます

占いを作る｜感想を書く
他の作品を探す

ブログに結果貼り付け：