【歌い手】キミイガイイラナイ

6種類の結果パターン

僕/俺はキミだけを愛してるから - 2024年5月6日

〜soraru〜

そ「YOU…」


目の前の仏壇に向かい、手を合わせる

中学の時から付き合っていた彼女がこの世を去ってから、２年が過ぎた

その事件は突然起こった


貴「そらるん！帰ろっ♪」

そ「ん？ああ」


いつも通り大学の講義が終わり、いつも通り２人で帰るはずだった


貴「それでね、ろんってば「野菜ジュース！」って騒ぎ始めてw……聞いてる？」

そ「え？あ、悪い。聞いてなかった」

貴「もー！まぁいいや！今度の日曜日って空いてる？」

そ「空いてるけど？」

貴「デートしよっ！」

そ「…ま、最近してないしな。いいぜ、場所とかは任せる」

貴「りょーかい！」


ちょっと子供っぽいところもあるけど、それが彼女のいいところだし、俺はそんなところも好きだった

だから、口では冷たく言ってても本当は嬉しくて仕方なかった


貴「あ！見て！クレープ屋さん！」

そ「転ぶなよ……って、YOU！危なっ…！」

貴「えっ……？」


信号の向こう側にあるクレープ屋を見て、走っていこうとしたYOUが横断歩道の半分ほど進んだところで、猛スピードで飛ばしてくる車がYOUに迫ってきていた

いや、正確には目と鼻の先にきていた

俺は咄嗟にYOUに手を伸ばした

でも、あと少しというところでYOUの体が飛ばされた


そ「YOU…！誰か！早く救急車！」


YOUから流れる赤い液体は、まるで止まることを知らないかのように流れ続ける

それからしばらくして救急車が到着し、YOUは病院へ運ばれたが、既にYOUは息を引き取っていた

車を運転していた奴が謝りに来たが、俺はどうしても許せなくて、世間が忘れた頃にそいつを消した

YOUがそれで喜んでくれるとは思えなかった

YOUは間違ったことや曲がったことが大っ嫌いの、真面目で素直な性格だったから

それでも許せなかったんだ


そ「YOU…逢いたいよ…」


日に日にその思いは増していくばかりで、精神的にもやられそうだった

ふとカレンダーと机の上に目が行く


そ「そういえば、今日はYOUと付き合い始めた日だな…ああ、俺とYOUの記念日にしよう」


独り言をぶつぶつと呟く

俺とYOUの関係は終わらない、これからも続くんだ


そ「怒られちゃうかな…」


そう言って、首にカッターを持っていく

そして一気に引いた

目の前が真っ暗になる直前、YOUが微笑んでいるように見えた

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そ「よければ評価だけでもしてあげて……YOUの為なら間違ったこともやるよ」

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