好きって伝えたくて。【七つの大罪】

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Who loves it? - 2024年5月9日

＿I love kingu

(nursing)
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今日、私は学校を休んでしまった。
理由は熱。
本当は凄く凄く行きたかった。
好きなあいつに会えるから。片想いだけど。

その人の名前は、キング。
本名は違うけどみんなそう呼んでる。
妖精王だとかなんとか。

ああ。だるい。寝ておこうかな。

私は起こした体をもう再度ベッドへ沈める。
また眠りにつこうと瞼を閉じようとしたその時
ピーンポーンとインターホンの音がシンとした家に響き渡る。

誰よ。こんな時に。

私ははぁ。とため息をついてゆっくり起き上がる。
そして少し長めの廊下を壁に伝いながら歩く。
玄関までついてドアに体を預けて勢い任せにドアを開ける。
外にはインターホンの前で手に息を吹きかけて寒そうにしているあいつがいた。

｢キング？え、なんでここに？｣

私はだらけた体をピンと伸ばし首をカクンと横に傾げる。

｢その、YOUが熱出してるって聞いたから。｣
｢え、ありがとう。｣

キングの言葉に少しドキッとしながらも答える。

｢さ、寒かったでしょ？入りなよ。｣
｢え。でででも。｣
｢親とかいないし。寂しかったし。｣

私が少し目線を外して言うとキングは少し笑って｢そっか。ならお邪魔するね｣と言って家に入ってきた。

｢そう言えばさ、ご飯食べた？薬とか飲んだ？｣
｢あー、ご飯は親が作ってくれたから食べたけど...その後出かけちゃって薬は飲んでないや。｣
｢そっか。なら飲む？お水買ってきてるし。｣

キングは手に持ってる袋をひょいっとあげてカサカサと鳴らす。
私がコクりと頷くと｢薬はどこ？｣と聞いてくる。

｢えっと、戸棚の2番目のところ｣
｢分かった。YOUは部屋に戻ってなよ｣
｢部屋はわかるの？｣
｢あ、わかんないや｣

キングは戸棚から薬を取り出して頬をポリポリとかいて笑う。
ふふっと笑みをこぼしつつも｢こっちだよ｣と部屋を案内する。
部屋につくとすぐにベッドに寝かされた。

｢寝てたら飲めないじゃん｣
｢そうだね。｣

キングは、ははと笑うと｢じゃあ座ってください｣と自分が座っている隣をぽんぽんと叩く。
私が隣に座ると｢はい、薬｣と錠剤の薬とカプセルを渡される。

でも私はどっちとも苦手で固まる。
それを察知したのか、急にキングが薬を口に含む。
｢YOU。こっち向いて｣
と言われキングの方を向くと唇に温かい感触と口に苦い味が広がる。

一瞬状況が分からなかった。

状況を理解した私はそのあと熱が上がってしまった。

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