癒やしの工具箱。

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皆さんこんにちは、ローレライです。

ようこそ、癒やしの工具箱へ。
ここで、日替わりでKOUGU男士があなたを癒やしてくれることでしょう。

疲れているあなた、落ち込んでいるあなた、また、そうでないあなたも、覗いていってみませんか?

あなた(親方様)が、学生の設定のお話もあります。

↓お話一覧(2024/2/25現在)↓

・プラスドライバ×疲労
・平やっとこ×自分の生きる意味
・キリ×仲直り
・鉄槌×落ち込み
・巻き尺×眠れない夜
・紙やすり×失敗した日
・砥石×体調不良(腹痛)
・丸ノコ×イライラ
・マイナスドライバ×自分に自信が無い
・ボックスドライバ×悪夢
・カッター×自分の性格
・ギア×自己肯定感って何だろう?

なるべく各キャラクターにピッタリなテーマを設定しております。そのため順番が前後します。ご了承ください。

シナリオ、続々追加予定!

それでは、行ってらっしゃいませ……。

※作者は祇園編と壁武道館編を見れていないため、祇園組と壁武道館組の口調が迷子なところがありますが、ご了承下さい。

※2/25…新しいお話を追加致しました。

12種類の結果パターン

今日あなたを癒やしてくれるKOUGU男士は……。 - 2024年5月10日

今日は、巻き尺君です。

「巻き尺ー、どうしよう……」

「どうしました、親方様?」

　家の中のほとんどが寝静まった頃。私は眠れずにいた。だがそれは、巻き尺も同じだったらしい。
　なので、二人で眠れる方法を模索することにした。

「……親方様はなぜ眠れないのですか?」

「その……、明日のことが不安で」

「と、いいますと?」

「何かさ、どうしても不安になるときってあるじゃない? なんでかわからないけど、不安であることに変わりはないっていうか」

「そうですか……」

　彼は少し間をおいて話しだした。

「確かにそういうときもありますけど、でも、そういうのを考えすぎて体調を崩したらどうするんですか。親方様なら、そうなりかねないと、寸分の狂いなく予測できます」

　澄んだ天色の瞳が私を捉えた。向けられた真っ直ぐな視線。

「……僕は、そうなってほしくないんです、親方様に」

　そう彼は伏し目がちに言った。

「確かにね……。そうだよね、未来のことなんて誰にも分からないんだし」

「そうですよ、明日を不安に思うより、明日の朝ごはんは何だろう、とか、そういうことを考えたほうがいいです」

　彼は布団に入りながらそう話した。

「そうだね、明日何かな……。食事の当番は?」

「明日は確か……、鉄槌ですね」

「じゃあきっと油もの中心だろうね」

「きっとそうでしょうね」

　そう二人で笑う。話していると、だんだん楽しい気持ちになった。

「あの、もし良かったら一緒に寝ませんか? まだ一緒にお話したいです」

「いいよ、じゃあ何の話をしようか……」

「そうだ、この間やすりが……」

　しばらく経った後、私も巻き尺もぐっすり眠ったのだった。

「また何かあったら来て下さいませ。僕が寸分の狂いなく癒やさせて頂きます」