ねぇ、ご褒美・・もらっちゃいません?【歌い手日替わり】

10種類の結果パターン

ご褒美・・・だよ。 - 2024年5月11日

みーちゃん

〜〜


「ただいま、ななちゃんっ♪」


「因みに君の家ではないのですよ。」


「知ってる〜ｗ」


膝をついて目線を合わせた私に、可愛い声をあげて甘えてきたのは、彼氏の愛猫。

そんな微笑ましい様子を見ながら全力で『知ってる〜』的なツッコミを入れたのが彼氏。


学区の違いではないらしい学校の違いで、彼のテストはもう終わっているのだ。


――――手元に数字になったテストが返ってきているらしいが、

テストが返ってきた親に見せなければという展開で死に狂わないということは
よほど点数が私の見たこともないものなのだろう、恨めしい。


そんな私の穢れた心情など一ミリも知らなさそうなななちゃんだからこそ、会いたかったのだ。


「今日は数学のテストだったんだけどね〜、証明が案の定全然で〜。」

ななちゃんを抱きかかえながらぼやく。まだまだ出てくる愚痴。

「地理も地図問題ど忘れしちゃって、ダメダメだよ・・」

なんか無駄に胸が熱くなって、ため息が漏れる。


そこで、私の頬に、熱いマグカップが触れる。―――みーちゃんのココア。


「お疲れ様。でも、YOU頑張ってたでしょ?大丈夫だよ。」

「みー・・ちゃん・・」


計らったように私の胸から離れるななちゃん。


そうして私に近づくと、頭を撫で柔らかく微笑んでココアを手渡される。両手で受け取る。


「あり・・が・・と・・//」

ぶっきらぼうながらもお礼を言うと、ココアを飲む前の私に、彼は一つキスをくれた。


「――・・テストの点が良くても悪くても、俺の自慢の彼女なのは変わらないよ。

愛してる、YOU――――・・」


ご褒美は、

ココアより甘い、キス――・・

〜〜

「ちゃんと笑ってる、君が好きだから。
よかったら、コメと評価で伝えてね。」

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