ご都合鬼血術で子供になっちゃった！

5種類の結果パターン

本日のお話です - 2024年5月8日

ご都合血鬼術で子供化したシリーズ 実弥ver


実弥が死にかけの鬼から血鬼術を貰い、小さくなってしまった。

よもや信じられんと凝視する煉獄の眼光や、爆笑して肩車する巨大な体の宇髄にも構わず、気丈にふるまっている。あれだけ小さな体にあの二人はちょっと吃驚するのではないかと思ったけれど、全く問題なし。


「やだ！おれもやる！」


そして今は私のたまりにたまった手紙や書類整理を手伝うと言ってきかない。同じくらいの年頃の子供が外で遊んでいるのに。そう勧めれば、俺は兄ちゃんだから、みんながあそんでる間に家の手伝いするんだ、と言う。

偉すぎて涙が出そう。

じゃあ申し訳ないけれど、あの戸棚の上の箱を取ってきてくれる、とお願いすればすぐさま駆けていく。

背伸びをして、懸命に腕を伸ばして、あとちょっと。

ああ、ぎりぎり届かない。うでが震えている。


「…う、」

「ほら、こうすれば」


抱えて持ち上げてやれば、とれた！と満面の笑みで此方に箱を渡してくる。屈託のない、少年らしい笑い顔。かわいい。

二人して机に戻り、今度は一緒に手紙を振り分けていく。

興味津々と云った様子で、香が付けられた和紙をすんすん嗅ぎながら筆文字を見つめている。


「YOU」

「うん？」

「これは、なんて書いてある」

「これは…ああ。これはね、あなたを柱にしてあげます、あなたを心から応援しています、どうかみんなを守ってね、って書いてあるんだ」


お館様からのものだ。この頃はまだ今よりもお元気で、直筆でこの令状を拵えて下さったのを昨日の事のように思い出す。


「YOUは強いんだな！おれもそうなりたい。弟たちを守んなきゃいけないんだ」


君も持っているんだよ、桐の箱に入れて大事に大事にしまっているんだよ、とはもちろん言えないが、それにしてもなんとまあ健気なことだろうか。

思わず頭を撫でれば、おれはもうこどもじゃない、とむくれられた。とてもかわいい。


(3/5噺目)

この作品には5種類の結果があります

お気に入り登録で明日違う結果をチェックできます

ラッキーアイテム

でっかいおめめ

占いを作る｜感想を書く
他の作品を探す

ブログに結果貼り付け：