君と今日の空模様【おそ松さん】

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こんな天気でも悪くない？ - 2024年5月14日

一松です！
大雨の中で……
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こんな暗い夜、しかも大雨。

なんて最悪な日だろう。

建物の光だけを頼りに、自宅まで走る。

激しい雨音で、ほかの音はまるで聞こえない。

ﾆｬｰ

聞こえないはずなのに、やけにその弱々しい声ははっきりと聞こえた。

その声の方へ、自然と足が動いた。

さっきよりも光がなく、ほとんど人がいない場所。

ただただ進んでいくと、人。

びしょ濡れで、何かを抱えているようだった。

ﾆｬｰ

その声の主が、彼の腕の中から聞こえた。

『あの、大丈夫ですか……？』

思わず声をかけた。

「ん……。こんなところで1人？早く帰りなよ……。」

『こんなにびしょ濡れ、しかも猫、抱えてるじゃないですか。』

「あぁこいつか……。少し前に見つけたけど、そしたら雨が降ってきて、どうしようかと思ってた…。」

彼の腕の中ですやすやと眠る子猫。

しかし、こんな雨の中じゃ、風邪も引くだろうに。

『とりあえず家へ来てください。風邪ひかれたら困りますんで……。』

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子猫を連れて帰り、軽くタオルで包む。

『あなたも大丈夫ですか？ずいぶんと濡れてたようですけど……。』

「大丈夫。わざわざありがと。」

『いえいえ、それと、この猫どうするんですか？』

「……。」

困ったように考え込む彼。

『……良かったら、私飼いますけど。』

「え？」

『私こう見えても猫飼ってたんで、大丈夫ですよ？』

「あ、ありがとう……。」

嬉しそうな、でも寂しそうな顔をしていた。

『あなたの名前は？』

「……一松。松野一松。」

『私はYOUです。良かったら、またうちに来ますか？』

「はっ？」

『いや、なんか寂しそうだったので……。離れるの嫌だったのかな…って。』

「……いいの？」

『いいですよ。この子も喜んでくれると思いますし。』

「……ありがとう。」

すごく嬉しそうだった。

「それじゃ。」

『また来てくださいね。』

また一松さんと会える日が、楽しみになっていた。

一緒にこの子の成長を、見届けてあげれればいいな。
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