昨日も、今日も、明日も。
私はどうしようもなく君が好き。
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BTS様のお名前をお借りした妄想です。
lineup:
『私と私の好きな人』『大人の事情』『抱きしめて』『履歴消去』『君に溺れる』『おそろい』『夜営業禁止令』『愛し愛され』『パスワード』『始まり』『ヘルプ・ミー』『いただきます』『独り』『アイす』
2018.9.20 きむみんじ
14種類の結果パターン
今日は誰とどんな一瞬? - 2024年5月8日
「送ってく」
ぶっきらぼうなこの声の主は。
「チョンジョングク…」
にらむ。精一杯怖い顔をつくって。
彼の顔をキッと睨みつける。
「いい。今日電車で帰るから」
「金あんの? 学食も買えなかった奴が」
「……なぜそれを」
確かに今日は一銭も持ってなくて、友達のお弁当をちょっとずつもらってなんとか昼乗り切った感じだけど。
何故こいつが、それを。
「ほら〜YOUさん〜お外は暗いですよ〜? 女の子一人じゃ危ないよ〜?」
「…私のこと女だと思ったこともないくせに」
「よくそんなこと言えんな。せっかく送ってやろうとしてんのに」
いや、あんたに送られたらこの帰り道は大丈夫でも。
いかんせん、こいつはモテる。
一緒に歩いてるところを見られたりしたら、私の今後の学校生活が大丈夫じゃない。
だから……「アイス奢る」
「送られます〜」
「いや即答」
*
結局アイスで釣られて。
途中の駄菓子屋で約束通り奢られたわけだが。
会話が、無い。
彼は本当に“送るだけ”のつもりだったようで。
呼吸音すら耳に触るような時間が私たちの間を流れる。
…気まずい、気まずすぎる。
何か会話を…と思って話しかけてみる。
「じょんぐく……あ、」
そのアイスから目を離した隙に。
べちゃ、とアイスが。
その原型を留めず、アスファルトの上に散らばってしまった。
申し訳なさが、水の中に墨を落としたように広がる。
「…ぁ、ごめんジョング「俺のたべていーよ」
そして頬に冷たい感触。
「……えっ?」
そこには確かに。
彼の食べていた水色のガリガリした、日本で人気らしいアイスが。
押し当てられていて。
そして目の前に差し出されたアイスは。
タチ悪く。横一直線にしっかりと歯型がついている。
こんなの、どこから食べても。
「もしかして気にしてる? 間接キス」
「っ…別に」
言葉に出されると余計に意識してしまうから言わないようにしてたのに、彼はこんなに簡単に口にするものだから。
「じゃあはやく食べて」
と今度は唇に当てられた水色のそれを。ぱくり、とかじる。
砂みたいにじゃりじゃりしてるのに甘い、甘い。
なのに、苦くて苦しくて仕方ない。
この気持ちは、一体。
『アイす』 fin.
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作者名:きむみんじ | 作成日時:2018年9月20日 20時