君が好き【妖怪ウォッチ】

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あなたの本日の占い結果です - 2024年5月3日

帰蝶_°？〜kichou°〜さんリクの影オロチ×陰祭りです

お題からずれて仕舞いましたすみません……！

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今年は陰祭りの年だ。

陰祭りとは例祭のない年に行われる簡略な祭りである。

普段神社から出られない身としては例祭のあの盛り上がりは楽しみの１つであった。

陰祭りはいまいち盛り上がりに欠けており、私は退屈をしていた。


「あーあ、退屈」


「神の名が聞いて呆れるな」


賽銭箱の上で心地よく日光浴をしているところに影が射した。


「また来たんだ」


その赤い瞳は答えずじっと私の目を覗き込んだ。

彼は何故か陰祭りが行われる度に私の前に現れた。


「あのねぇ、影オロチ。私、一応神様なんだよ」


「……退屈している怠慢な神の相手をするのは良い行いだろう？」


影オロチはどこか含みのある笑みを浮かべた。


「私の機嫌をとっても駄目なのっ。それに怠慢なんていう人には悪い行いをしたこと帳消しになんてしてあげないんだから」


つん、と私は顔をそむけた。

すると影オロチは当たり前のように私の隣に座り、体重をこちらへかけた。


「……そんなのとっくに理解しているつもりだ。だが我は影、影として存在した以上光の元では共存は愚か存在さえもできん。……それでも影でも光の元に立ちたいと願うことはある」


そう、吐き出した言葉は初めて聞いたことだった。


「私は……誰にだって光の元に立つ権利はあると思う。きっと手遅れなんてことないの。今後、心を改めるのなら願いは叶えられるよ」


ふっと体が軽くなる。

影オロチは賽銭箱から降りると私の前に立った。


「……ならば心を改めても良いかも知れないな。そうすれば陰祭り問わず光の元へ立てるのだろう？」


「……そういう、ことになるね」


影オロチの言ったことに引っかかりを覚えた。

首を傾げる私に影オロチはきょとんとした顔を見せた。


「……随分と鈍感な光だ」


影オロチはそう言うと私の腕を引き寄せ、


「数百年我の行いを見過ごし短い時だが過ごしてくれたこと感謝するぞ、我の光よ……」


と耳元で囁いた。

ぶわっと体中が火照っていく。


「これは最後の悪行だ」


影オロチはそう言い、乱暴に私の胸ぐらを掴むと貪るような接吻を交わした。

唇が離れると銀の糸が伝い、ぷつりと途切れた。


「では次の陰祭りにまた会おう」


影オロチはとろんとした目で艶かしく笑った。

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