【銀魂】異界への扉

5種類の結果パターン

扉の向こうは…… - 2024年5月13日

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重厚な扉を思い切って力いっぱい押すと、ぶわり。
いきなり激しい風が吹いて、私は思わず目をつぶった。
やがて風が止む。
ゆっくり目を開くと、そこは。

雪降る何処かだった。
慌てて振り返るも、扉は消えていて。


「え……！？どうしよう……」


私は余りの寒さに歯の音が合わなくなるくらい震えながら自分の肩を抱く。
辺りを見渡すも、一面雪景色で他の色は見えない。
目がおかしくなってしまいそうだった。
足元が埋まるほどの積もった雪を掻き分けながら少しずつ足を進めてみる。
も、ただただ体力が削れていくだけだった。


「寒い……っ！寒いよ……！」


思わずしゃがみ込んでしまう。
肩を抱いて震えて、白い息を吐く。
足元から、雪が当たる背中から体温が奪われていく｡
寒くて寒くて凍ってしまいそうだ。

しばらくそうしていると、何処からか、遠くから何か引きずるような音が聞こえてくるような気がした｡
ふと目だけを腕から上げる。
降る雪で悪い視界の中、ぼんやりと人型が浮かび上がった。

雪を踏む音と、何か引きずるような音。
その二つを発するその影はどうしても人間のように思えなくて、恐ろしさのあまり寒さを忘れた。
立ち上がる。
知らずのうちに頭や背中に積もっていた雪がドサリと落ちた。

近づいてくる人影に背を向けて走り出す。
吐く息は荒く、そして白い。

やがて、知らず知らずのうちに足を止めていた。
なぜ足を止めたのかはわからない。
たが、止めていた。

そこには、小さな。本当に小さな掌ほどの赤い鳥居と社がある。
手を伸ばした。なぜか、触れたいと思った。


「オイ、何やってんでィ」


その声に、いきなり聞こえた声に私はブリキのように後ろを振り向く。
見下ろす様に立っていたのは、ふたつの鎌をもった明るい髪の男。
何かを引きずるような音の何かとは、その鎌の鎖分銅だった。


「……ああ、あんた扉を開けちまった口かィ」


赤い目がきゅうと細められる。
童顔な顔に似合わない、おぞましい色をした瞳だ。
寒さとは関係なく、震えが止まらず、逃げる事は愚か瞬きすらできない。


「馬鹿だねィ、怪しさ満点の扉をなんで開けちまうのか……」


男は馬鹿にしたように肩にかけていた鎌二本を揺らす。


「神域と現世との歪みが扉として現れることがある。あんたが開けたのはその扉さ」


私は何も言えない。動くことも出来ない。
私はここで、この男のいいようにされるだけだ。


「精々、簡単には壊れねぇでくだせぇよ？人間」

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