〇〇しないと解けない術式。【呪術廻戦】

5種類の結果パターン

｢ど、どうしようね… - 2024年5月10日

『伏黒くん』」




後輩である伏黒くんとの初めての共同任務にして出会した面倒な事案。
手の甲には伏黒くんと同じマーク。



「これって確か…
五条先生が噂で言ってた
『相手の好きな所を言わないと解けない術式』ってやつ？」




解かないとどうなるか分からない。
とりあえず、解くに越したことはない。



んだけど…



「…正気ですか？
先輩の好きな所を言わないと解呪されないってことですか？」




あからさまに面倒なことに巻き込まれた、と嫌そうにため息をつく伏黒くん。





「まあいいじゃん、言うだけでしょ」




じゃあ私、伏黒くんの好きなところ言います。
と、私は口を開いて彼は心底嫌そうにジト目で私を見た。




「可愛い玉犬だしてくれるところ」




「…それ俺の好きなところになるんですか？」




私は手の甲をみた。




「おー、消えてる
本心なら大丈夫なんじゃない？」




伏黒くんのも見せてよ、と私が彼の手を取ると、




「そ、そんくらい自分で見れます」



と手を弾かれた。





「…まだある」





「やっぱり、伏黒くんも言わないといけないんだよ
何言ってくれるのかな、楽しみ楽しみ！」





私はわくわくしながら伏黒くんをみた。




「…強いところ」




「え！伏黒くん私のこと強いって思ってくれてたの！」





彼は手の甲をみた。




「え、消えてないじゃん
嘘ってこと？！」




「いや、ほんとっすよ
なんで、消えてないんだ…」




「もう一個言えってことだね」




なんで俺だけ…
と伏黒くんは片手で頭を抑えた。





「ねえ、なんで解呪されないの」



私は彼に向かって爆笑した。





「こっちが聞きたいですよ！」



何だかんだ、彼は私の好きな所を十個くらい言ってるのに解呪されない。




「ほんとに思ってる事じゃないとダメなんだって」





「ほんとに思ってますって…」





「それか、一番好きなところじゃないとダメとか」






「一番…」



彼は今日一番のため息をついて、口元を腕で覆った。








「か、可愛いところ…」






「……え？」




静まり返る場。
一人で赤面してる伏黒くん。
は？とぽかんとする私。






「そんなの解呪されるわけないじゃん！」




私が思わず吹き出すと見えた彼の手の甲。




まっさらな手の甲。







「え、正気？」





「…誰かに言ったらころしますからね」





___________この術式のおかげで





彼の思ってる事を少しだけ知ることが出来ました。

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