【平海斗】海斗さんにデレられたい！【花のち晴れ】

5種類の結果パターン

「嫌いじゃない、」 - 2024年5月11日

「お前は馬鹿でかわいいな」

『海斗…頭でも打った？』

海斗は先ほど返却された小テストの結果を見て戦慄していた私を見るなり、開口一番こう言い放った。

「打っていない。俺の頭は正常だ。」

いついかなる時でもな、そうドヤ顔で付け加えた海斗がなんかむかついたので1発しばいておいた。

『なんか今日の海斗おかしい！私のこと褒めるし！可愛いとか言うし！』

「いつも思っていたことだが？」

そうさらりと言われると、どうしようもなく恥ずかしくなってきて、顔に熱が集まる。

『か、かかかからかわないでくれりゅ！？！！？』

噛んだし…！！最悪！！

「ふ…、やっぱりYOUは馬鹿だな」

こいつ…私が照れるのを見て遊んでやがる…！くそ、C5の威厳はどこに行った！C5はこんなことしない！！神楽木さーーーん！！助けて！！
くそ、そっちがそのつもりならこっちだって…！

『海斗だって、かっこいいと思うよ？』

「え」

『その黒いジャケット、凛々しくてよく似合ってるし、頭もいいし、声とかも、なにかに集中してる時の顔もすごくかっこいいと思うよ』

全部本音だけど！正直かっこいいし好きとか思ってますけど！！
いい機会だから全部言ってやることにした。手が届かないなんて分かりきったことだから、こんなことなかなか言えないし、今ならネタで済ませられるし。
どうだ平海斗め…！少しはその仏頂面をアホ面にしてみろ！

「…そ、そうか…その、それは…ありがとう」

はっ！！！？
赤面してチラチラとこちらを伺いながら礼を言う海斗に、なんだか拍子抜けした。
それに、なんだその反応…！
それじゃあまるで、




私のこと好きみたいじゃない…！




そんな恥ずかしい勘違いをしてしまいそうになって、慌てて頭を左右にふる。いやいやまてまて落ち着け、あのC5だぞ？？？平海斗だぞ？？？
1人で混乱していると、当の本人が歩み寄ってきた。

「やっぱりお前は馬鹿でかわいいな。」

頭にぽんと手が乗って、見上げた先には謎のドヤ顔。

くそ！！またからかわれた！！

『かっ、か、海斗のばか！』

この時のYOUは、恥ずかしくて駆け出す背中を優しく見つめる視線にはまだ気づけなかった。



「(ーーーーまだ、言ってやらない)」

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