『刀剣乱舞』今日は誰が来てくれる？

6種類の結果パターン

あれ…主？なんでこんなところに… - 2024年5月6日

『550／660／760／550っと…』

「誰が来るんだろうね？主」

『どうだろうね？新しい子かな？』


とある大雨の昼。
私と初期刀である加州清光は鍛刀に励んでいた。

狙うはレア。
言ってしまえば４時間枠だ。
もしくは３時間２０分。

個人的には力のある太刀が来ることを願っていたりする。


『いやでもまさか…』

「うーん…ん？…あ、主！！見て！時間！」

『え…？』

「４時間！！」

『！！！』


現れた数字を見た瞬間、私の意識は何処かへと旅立った…


「っちょ、主ー！？」


遠のいて行く清光の声。
大きく揺らぎ、暗転する視界。


(あぁ、気絶する)


そう悟った瞬間、私は頭部を強打した…





『…ん』

「あ…！！主、大丈夫！？」

『あ…清光…うん、大丈夫…ありがとう』

「もう…心配させないでよ」

『うん…ごめんね？』

「…まぁ、いいけど…」


その後、もう大丈夫と告げて私は部屋を出た。
といっても外は大雨で、大してすることもなかったが。


『…ま、濡れるくらいいっか』


興奮が冷めず、熱を持った身体を沈めるため、
私は怒られると知りながらも裸足のまま庭へと出た。





『冷た…』


身体の温度はぐんぐん下がる。
感覚もはっきりしてきた。

身体を打ち付ける雨は、非常に冷たい。


『…そういえば、結局誰が来たんだろう？』


清光に尋ねるのを忘れていた。

４時間ということもあり、
少し浮ついているのかもしれない。


(おじいちゃんはもう来てくれたし…
… … …だから、もしかしたら…次は…)


"小狐丸"

心の中で、その名を呼んだ時。


「ぬしさま？」


雨音に紛れた声がした。
待ち焦がれていた、あの声が。


『…え…？』

「私は小狐丸と申します。ぬしさま」


にこ、と微笑んだ人。…いや、刀。
柔らかく跳ねた髪は、彼が歩くと優しく揺れる。


『小狐丸…？』

「はい」

『…ゃ、』

「…ぬしさま？」

『やった…』


あまりに感動した所為か、嬉し涙が溢れる。
雨か涙か分からないが、止め処なく私の頬を伝って行く。


「おや…」

『小狐丸…来てくれてありがとう』

「…嬉しくて、涙が零れそうです」

『ふふ…私はもう泣いちゃったけどね』

「そうですね…」


小狐丸はもう一度優しく微笑むと、私に手を差し出した。


「ぬしさま、身体が冷えてしまいます。戻りましょう？」

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