*ー想ひ色 匂へば朽ちぬ 徒らにー
皆様、ご機嫌麗しゅう。鵯と申します。先日のアンケートで軍帽に花の短編集が欲しいというお声もあり、それならと、私の活動四周年を記念しまして作成致しました。皆様、五周年目も宜しくお願い申し上げます。
＊本作は作者の妄想、及び空想の二次創作物です。実在する団体、個人、ご本人様、及び国家、地域、民族、職業、宗教、如何なる万物も関係ありません。二次創作物が苦手な方はブラウザバック推奨です。
＊本作はあくまで個人でお楽しみ下さいませ。
＊リクエストは募集してます！リクエスト大歓迎！「誰々(複数人可)・シチュエーション・花(花言葉を一つ)」をお書きの上ご応募下さい。過激な内容は拒否させていただく場合があります。
＊作者も人間ですので、誤字脱字、及び日本語の誤用がありますが、脳内補正で宜しくお願いします。気になって仕方ない場合はコメ欄にて喚起お願いします。
＊日替りですのでお目当の方が出ない場合が多々御座いますが、仕様です。根気強く通って下さいませ。
13種類の結果パターン
匂う花 萌えよ散れよ 徒らに - 2024年5月12日
*
「YOU、あーん。」
「あー。うん！おいしい！ゾム、ありがと！」
誰か私を役者だと褒めてくれ。もぐもぐとチョコレートケーキを咀嚼する。ふんわりとしたケーキの甘ったるさは今の私の気分を鬱々としたものに変えていた。彼はそのような私に気づいているのかいないのか私の口にケーキを押し付ける。フォークを差し出す彼がそろそろ悪魔に見えてきた。
「次は何食べる？モンブラン？それともプリン？」
「もうそろそろいいかな。」
特上の幼女スマイルをぶちかましてやると彼は動作を一度停止して、デザート皿を使用済みケースに入れてくれた。フォークも勿論だ。彼は丁寧に口周りを拭ってくれると頭を撫でてくれた。彼の手つきは少々荒いけれど嫌いでは無い。
「あのすみません。ペルセウス士爵でいらっしゃいますか。」
「はい。どうかなさいましたか。」
「私、ホーリー準男爵と申します。そちらのお嬢さんは？」
「妹のYOUです。ほら挨拶なさい。」
「あの、え、と。YOUです。」
「おお。可愛らしいお嬢さんだ。」
ゾムに話しかけて来たのは、今回のターゲットだった。私に婚約を堂々とふっかけて来たハゲのクソジジイだ。私をただの町娘だと思ったらしい。城下町で勲章つけて堂々と歩く馬鹿がおるか。このたわけが。そんな罵詈雑言も虚しく、私はナンパして来たこいつに戸籍登録している偽名と今回のパーティに参加する情報をロボロに垂れ流させた。まんまと引っかかった富裕階級のこいつは私を娶る為にのこのこと釣られたわけだ。
「ホーリー準男爵さん、それで何の御用でしょうか。」
「実はペルセウス士爵。あなたの妹さんに一目惚れしてしまったのです。どうか私に妹さんを下さい。」
ゾムが確認の意で此方を向く。私は殺れと口パクで命じた。正直クソジジイのハゲ頭が眩しい。もううざったいのだ。
「なぁ、準男爵。俺と老帥、どっちに殺されたい？早よ選べ。」
「！？老帥だと！？」
「おや？特攻隊長は粋なことをするな。」
「特攻隊長！？」
「ゾム、冥土の土産だ。直々に私が手を下そう。ナイフ。」
ゾムは軽々とナイフを手渡した。腰を抜かしていたクソジジイの腹にヒールで蹴りを入れ、蹲っている状態で頸動脈を的確に切除した。
「恨むなら自分を恨め。」
＊zm/「スイセン」: 自惚れ、自己愛
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