排球男子と片想い

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────あなたのことが、好きです。

この一言が言えたら、こんなに苦労しないのに

こんにちは！merryです！！

今回はハイキュー!!の日替わり小説になります。
遅ればせながら完結した後に読み始めてすっかりハマってしまって…笑

ハイキュー!!の登場人物たちに片想いする・される話です。
カップルになってイチャイチャ…みたいなやつではないです。気が向いたら彼氏verも作るかも…？

←…片想いしている
→…片想いされてる
→←…両片想いです！

※思いついたキャラから書いていくので順番はめちゃめちゃです。ご了承ください…

～今出てる排球男子たち～

〈烏野高校〉
日向翔陽→←
影山飛雄←
月島蛍→
澤村大地→←
菅原孝支→←

〈音駒高校〉
黒尾鉄朗→

〈青葉城西高校〉
及川徹←

〈稲荷崎高校〉
北信介←
宮侑→
※私自身関西出身なので、エセ関西弁にはなってないと思いますが、文面だともしかしたらちょっときつく感じるかもしれません。ご注意ください！

9種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月10日

──私って…側近？──

「影山くん、影山くん」
「…ん……」
「次書道だよ、移動だから起きて」
「……カレーには温玉のせるだろうが…日向ボゲェ……」
「ふはっ、どんな夢見てるの」
「YOU、また影山くん起こしてるの？」
「数学の時いっつも寝てるもんね」
「みんなは音楽室遠いから急がなきゃだよね、先行ってていいよ」
「いいの？ごめんね」
「ううん気にしないで！」
こうやって彼を起こして急かすのもいつもの光景。

英語の次の休み時間、
「…なあ、この宿題…」
「あ、提出の日？来週の水曜だよ」
「あざっす」

古文の次の休み時間、
「なあ、これなんて読むんだ」
「ん？ああこれは“くろうど”。天皇の側近のことだよ」
言いながら、私も側近みたいだなあとかぼんやり思う。

ひとつ下の弟がバレーをやっていて、中学時代影山くんと対戦しているのを見たことがあった。
──“コート上の王様”だって。すんごい異名だよな

勝ちに行くために手段を選ばないプレースタイル。それは敵と同時に仲間も苦しめていた。
高校に入って、前の席にその“王様”が現れたときは心底驚いた。正直、ちょっと怖かった。
けど、確かに顔は怖いけど、話してみたら普通の男の子だったし、今はむしろ天然でちょっと可愛いなとすら思っている。

放課後、掃除を終えてロッカーに箒を片付けていると、
「あ、ちょうどよかった。これ教室の棚の上に戻しておいてくれないか」
「え、あ」
流れるように先生から受け取ってしまった大量の資料を持って困惑する。
(先生私がチビなの考慮してないだろ…)
棚と言ってもそこそこ高いんだ、しかもそこには埃だらけの本が既に鎮座している。
まず本ちゃんと立てなきゃ…届くかな…
精いっぱい手を伸ばしてみる。
「っ、届かない…」
すると後ろからすっと大きな手が。
「これか？」
見上げると、きょとんと見下ろす影山くん。
「え、あ、うん、はい、そうです」
驚きのあまり言葉がつっかえる。
「これどうするんだ」
「あ、ちゃんと立ててその横にこれ置きたくて…」
「分かった」
あ、やってくれるんだ…
だんだん状況を理解すると、鼓動が加速していくのが分かった。
爽やかな香りとか、目の前に伸びる骨張った腕とか、自分とは違う“男の子”を意識してしまう。
「…？どうかしたか？」
「いやなんにもっ、その、ありがと！」
「？おう」

「いつも助けられてるから、お礼だ」

初めて見た彼の笑顔に、完璧に意識させられてしまったことはまだ誰にも言えない。