自由きままに考える小説の作り方。 (ページ31)

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【番外編】世界観を守る文章ページ31

■世界観を守る文章って何？

　さて、皆さんは世界観に見合った文章(言葉)というものを考えたことがありますか？私は、その世界観に見合った文章(言葉)につねに悩まされています。
　とくに難易度が高いのが、和系統の小説ですね。正直、あまり書いたことがないのですが、はじめて書いたときは殺されるかと思いました。

　和風というとたいていの方が江戸あたりの雰囲気を思い浮かべると思います。そうなると、カタカナがほとんど使えないんですよね。
　元々、カタカナは平安初期に誕生した文字で、漢文などの補助文字として利用されていました。しかし、江戸幕府が崩壊後、他国との貿易を図るようになった日本は明治時代からカタカナが多く使うようになります。英語を日本語に当てはめはじめたためです。

　要は、何が言いたいのかといえば江戸時代辺りじゃ、今使用されているようなカタカナは使えないんですよね。
　そのため、カタカナに変わる文章、言葉を使わなければいけません。

　なぜかときかれれば、和風の世界観に急にミルクやコップなどのような言葉が出てきたら違和感を覚えませんか？書き手は現代人の私たちですが、物語にはその世界観の時代があります。
　世界観の雰囲気というのは、文章で決まると思っています。なので、その雰囲気を壊さないためにも物語の時代に見合った文章を使うことがいいと私は考えてますね。

　ここからは、余談なのですが皆さんは“純文学”というジャンルをご存知でしょうか。
　純文学とは、物語・文章の芸術性が求められるある意味では高難易度のジャンルです。

　さて、ここからは個人で感性が分かれる面ではありますので聞き流すくらいのノリでよろしくお願いします。正直、文学というものを考えた際に文章の美しさというのが私は重要になってくると思います。それじゃあ、文章の美しさとは何かと聞かれれば、日本語をどれだけうまく扱えるかということにもなってくると思います。まあ、当然といえば当然ですが私の場合は

“カタカナを最低限に抑えつつの日本語”

に個人的美学を感じています。というのもカタカナを多く多用すると、読み手に伝えやすくなる分尻軽な印象を与えてしまいそうな気がするためです。かといって、カタカナを一切使わない文章というのもなかなかに堅苦しいと思いませんか？