すいません、ドタイプです。【赤 葦 京 治】

ドタイプ11 ページ12

私は鉄朗に言われた仕事を全てこなした。




『どーよ。ちゃんと仕事しましたけど、ご褒美とは一体なんですか』




「……初めてにしては手際がよかったな。合格だ」




ドリンクの作り方、タオルやビブスの洗濯の仕方、部誌の書き方……などなどを教えてもらいとにかく全力でこなした。




てか合格ってなんだよ。




お前何様だよ。




「主将様」




『えなに声に出てた感じ?』




「うん思いっきり」




『まあいいや。で?ご褒美ってなに?気になりすぎてキレそう』




私がそう言うと鉄朗はにっと歯を見せて笑った。




『その顔詐欺師臭いからやめたら?』




「あ、ご褒美いらないの?いらないのね?」




『ああああああ違うって!!!いるいる!!!めっちゃいる!!Désolé!!!マジDésolé!!!』




私は首を横に何度も振る。




「急に日本語以外の言語話すのやめてくんない
なにそれフランス語?」




『そりゃね!!!私フランス語しか話せないし!!!』




「それ思いっきり日本語だけど」




『テヘペロ☆(´＞ω∂`)』




ウインクをして舌を出してみました。




「うん可愛い可愛い(棒)」




『素晴らしく棒読みだね』




「もう1本!!!」




ﾊｯ!!!今の声は!!!




『夜久さん♡』




どうやら練習が始まっているらしい。




「おーい手ぶらで体育館戻ろうとすんなー」




そう言われたから後ろを振り向くと鉄朗がドリンクのカゴを持っていた。




「お前タオル持っていけよ」




『あらやだ鉄朗イケメン♡』




わざわざ軽いほうを私に持たせてくれるのか。




「だろ♡」




『ごめん前言撤回』




またウインク飛ばしやがったから今のナシだね。




「なにツンデレ?かーわい♡」




『さーて夜久さん見てこよーっと』




「お前ほんと夜久お気に入りなのな」




だって夜久さん可愛いもん!!!




タオルを持って体育館に戻ろう。




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