story9 姉上 ページ10
【Aside】
「しかし、似ても似つかんねぇ。あんなおしとやかで物静かな人が、総長と隊長の……」
原田、後で覚悟しとけよ。何どさくさに紛れてディスってんだよ。
「だからよくいうだろ。姉弟のどっちかがちゃらんぽらんだともう片方は、しっかりした子になるんだよ。バランスがとれるようになってんの。世の中。」
山崎、そんなバランスがとれる世の中から、お前の存在を消してやろうか。どうなっても知らねーぞ。
そして2人同時にバズーカを撃った。隊士達が宙に浮くが知らない。自業自得である。
「まぁ相変わらず賑やかですね。」
これは、賑やかと言えるのだろうか……
「おーう。Aちゃん、総悟やっと来たか。」
実は結構前から居ました。
「すんません、コイツ片づけたら行きやすんで。」
「ちょっと、待っててください。」
総悟は、山崎の。私は、原田の。首根っこを掴み刀を突きつけていた。本当にムカついたんで。
「そーちゃん、Aちゃん。ダメよ。お友達に乱暴しちゃ。」
「ごめんなさい!おねーちゃん!!」
「ごめんなさい。姉上。」
「えええええ!!」
総悟の代わりぶりを見て山崎が叫ぶ。正直五月蝿い。一応言っておくと私は、全然変わってない。
「ワハハハハハ!相変わらずミツバ殿には、頭が上がらないようだな。」
山崎が口を開けて放心しているが、誰も何も言わない。地味だからか?
「お久しぶりでござんす、姉上。」
「遠路はるばる江戸までご苦労様でした。」
「誰?」
そうなってもしょうがない。
あ、何度も言うけど私は変わってないから。
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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai
作成日時:2018年2月5日 13時