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story48 目覚め ページ49

【Aside】

私は暗闇の先にある光を追っている。それはすごく不安定で消えてしまうこともある。光を追い続けしばらくたつと、目の前は白くなった。
「オイ!A!起きたのか!」
声も聞こえる。……え?旦那?そして、手先にヒンヤリとした棒状ものが当たる。……これは、夢じゃない病院だ。そう察し、勢いよく起き上がると腹部に激痛が走る。
「……お前覚えてねーの?傷開くから寝とけ。そういや、総一郎君呼んで来ねぇと。」
あぁ、この痛みはあのときの。まだ治ってなかったのか。そういって旦那は部屋を出ていった。
色々おもいだして来て、頭の中に疑問が浮かぶ。私は真選組を守れたのだろうか。そこでタイミングよくガラッと扉が開く。入ってきたのは、総悟だけだった。気を使っているのか……無いな。それだけは。この時私はモヤっとしたのだが。さっきの疑問のせいにした。
「A姉、起きたんですかィ?3日も眠ってたんですぜィ?」
少し不安な表情で総悟が近づいて来た。……えっ?3日もわたし寝てたのか。ヤバイな。
「心配してくれてありがと。……真選組は……近藤さんは護れた?」
総悟は隊服を来てるから守れたはずなのだが、不安が取り除けなくて聞いた。
「大丈夫でさァ。土方さん以外死んでやせんぜ。」
それなら良かった。
「じゃねーだろォォォォ!何で俺死んだみたいになってんの!?死んでねーから!」
いつもだったらこんな声が飛んでくるところだろう。総悟は来てくれて、近藤さんもこの後仕事が終わったら来てくれるらしい。でも、土方は来ない。なんだかそれに……何でもない。
ボーッとしていたように見えていたのだろうか。考え事をしていただけなんだが。
「A姉がボーッとしちまうなんざ、珍しい。目が覚めてないんですかィ?それなら脳トレがわりにこれやっといてくだせェ。」
そういって沢山の紙の束を机の上に置きやがった。そしてそのまま総悟は出ていった。


……マジか……
えっ?やんなきゃダメ?

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作者名:きなこ | 作者ホームページ:https://twitter.com/Kinako_uranai  
作成日時:2018年2月5日 13時

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