検索窓
今日:13 hit、昨日:19 hit、合計:71,644 hit

19話 ページ21

.



『君さぁ、本当に無理しなくていいから…バカなんだろ』
「…だから、俺は、バカじゃない」



夕飯時、ヒレカツにソースをかけながら目の前の剣城に声をかけるA。
御影もよくやるなと珍しく剣城に同情しつつ、口頭で一つの計算式を述べるAからすっと目を逸らす。

この流れもなんと本日10回目。

高校生なら解けるような問題を出して、バカじゃないのならこれくらい解けるだろ?という顔をするのだ。まあ実際、義務教育をきちんと受けていたらこれくらい解ける。解けなかったら学力的にばか。それは同意。


『8+8×2÷4を計算せよ』
「…8」


学力的にばか立証。

『ちがう12。掛け算の前に足し算したろ?』


やっぱばかじゃん、と言うとついに落ち込んでしまう。6回目までは怒って対抗していたが、流石に疲れてしまったようだ。それでも、やはり悔しいようでプルプル震えている。

荒々しく空の食器が乗ったトレーを持って返却口に向かう剣城に、ニヨニヨとした視線を送る。
やめとけ、気持ち悪いぞ。


ヤベェやつだと思うと同時に、彼らは思った。あれ、そういや剣城ってそんなに馬鹿だったっけ…と。


.

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←追加



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (194 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
548人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨が好きな人 | 作成日時:2023年1月11日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。