番外:FBIといっしょ2 ページ31
「俺の事も聞いていたのか?」
『え?そうですね、例の組織に潜入していた時よく組んだFBIの方で、腕利きのスナイパー、頭も切れるし、截拳道の使い手だと』
「そうか...君の話もよく聞いていた。警察学校の同期で、事務職に勤める才色兼備な女性だと」
成程、確かに綺麗な女性だと思う。大和撫子という訳ではないが、街を歩けば男共が振り返りそうな。秀吉の恋人の由美くんや先程会った捜査一課の佐藤くんとはまた少し違った雰囲気の、女性。
『...赤井捜査官、本当にそれだけですか?ぶっちゃけあの人貴方のこと、"組織時代は元ヤン臭やばくて私服もダサかった"って言ってましたよ』
「...スマン、君の事も"腕力だけはメスゴリラ並で残念"と言っていた」
『ありがとうございますよし今回の申請書は却下!!!』
うん、彼女達とはまた、違った雰囲気の...降谷くんには、後で缶コーヒーでも奢っておくか。
『あ、まだ休まれます?というか何処か具合が悪いところでも?合同捜査で来られたんですよね?』
「あぁ。いや、睡眠不足のままこちらに来てしまったから少しな。もう戻ろうかと思っていたところだ」
心配そうに顔を覗き込んできた彼女は、そう答えるや否や安心したように笑うと、すとんとベッドの縁に腰掛けた。
そう言えば、酒の席で降谷くんが愚痴っていたな。頭は良いのにどこか危機感というか、自己防衛に関しては鈍い、と。
「...俺の顔に何かついているか?」
『あ、いえ!すいません、そういう綺麗なグリーンの瞳は見るのが初めてで、つい』
「!...そうか」
ああ、これは降谷くんが苦労しそうだな、と内心ため息をはく。
『元々はヨーロッパの方なんですか?北欧の方に多いですよね、グリーンアイって』
「あぁ、元イギリス人でな。これは母方の遺伝だ」
『そうなんですか!お母様も美人そうですね』
「...も?」
『えっ、赤井捜査官も美人さんですよね?』
「...日本人は男にもその褒め言葉を使うのか?」
気づけば彼女のペースに乗せられている。流石降谷くんの恋人、侮れないな。
ふと、彼女が手にしていた書類の請求額がチラと見えてしまって、苦労しているんだな、と呟いたのが最後。
少しの沈黙の後、分かってもらえますか!?と泣きそうな、しかし怒りも含まれているような顔で言われてしまって、そこから降谷くん愚痴大会に発展してしまった。
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MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時