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『なんでそんな言い方しかできないわけ』



「…事実だろうが」




『あっそう。…この生意気が!!』







「いって!」と叫ぶ五条の背中を叩きまくって無理矢理降りた。








 
 
『いい、私一人で祓う』



「は?っておい!」







怒りの感情に飲み込まれ、私は呪霊を目掛けて飛び降りていく。




倒す算段もついていないのに。









『死ね!!』








とりあえず術式を展開しようと試みる。





しかし、








『あれ?』








何故か目の前にはあの呪霊の大きな口があって、私を飲み込もうとしていた。




まずい、と本能が言っている。






次に来る痛みから逃げるように目をギュッと瞑った。




しかし、全く痛みがないことから目を少し開けると、五条が呪霊の体の上に立ち、千切れた頭を鷲掴みにしていた。









 
 
 
 
 
 
 
「てめぇ、また死にかけたら殺すぞ」



『…ご、ごめん』






鋭い眼光で私を見つめる五条はどこか怒っていた。


いつも以上に言葉が荒々しいが、これは彼なりの心配なのだろうか。









「足手纏いが嫌か?ムカつくか?だからって目の前見えなくなってんじゃねぇよ」



『……ッ』






「───…頼むから、またあんなことになって欲しくねぇんだよ」









そう話す彼はそっぽを向いて、少し顔を顰めていた。





初めて聞いた五条の気持ちに驚いて思わず呆気を取られる。









『…ふっ、なにそれ』



「なに笑ってんだよ」



『ほんとずるいよね、五条って』



「はっ?」




『まさかあんたがそんな風に思ってくれてるとは思わなかった。あの時も助けてくれたの五条だったね』






あの時、毒にやられて薄らとした意識の中、頭に浮かんだのは何故か五条の顔だった。








『怪我はしないように善処する』



「は?すんな。次したら殺す」





『そんな無茶言わないでよ…』







五条はいつものようにふざけていなくて、とても真剣だった。









「じゃあ俺がずっと見張っとかねぇとな」









そうニヤリと笑った五条になんて返せばいいか分からなくなった。





それに私の心拍数はどんどん速くなっていくばかり。








『(ダメだ。私このままじゃ…)』









また溢れてしまいそうになった二文字の気持ちを



そっと胸の奥底に仕舞い込んだ。








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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

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