五十四片 ページ15
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誰も、2人の会話を止める事など出来なかった。
そこはもう、彼等だけの世界であった。
「⋯最期まで人に馴染めぬ、哀れな奴よ」
鬼舞辻が、彼女の頬へと手を伸ばす。
然し陽の光に焼け、先から全て崩れ落ちてしまう。
そんな彼を守る様に、彼女は彼を包み込む。
『嫌です、無惨さん⋯私を、
“独りぼっちにしないで”』
そんな“まるで人間の様な”彼女の言葉に、彼は力無く笑う。それは大層可笑しそうに。
「⋯良いかA、お前が選べ」
そうして彼は、僅かに残る力で、彼女に口付けた。
彼女の口の中には、鉄の味が広がる。
彼女は躊躇う事無く、彼岸の花を食べたのだ。
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さやか - 期待しています。殺されることを。。ではなく、指輪だったら面白い急展開になりますね。 (2021年2月6日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さやか - 望む事がこわくても、あかねのためにこわれたものを大切にしてくれる無惨がすきです。お気に入りランキング10いです。 (2020年11月19日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら | 作成日時:2020年11月13日 2時