【文スト】文豪さん、反応記録帳。五冊目

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「弟だよ！遠くに住んでるから中々紹介できなくて」

「初めまして」




芥川龍之介
「……」
じっと彼を見る。
その視線に気づいた弟がニコッと笑うと、
「……珈琲をひとつ」
お互いに指名手配犯なので、バチバチしている。


中原中也
「宜しくな」
そうやって手を差し出す。
強めに握られた弟が僅かに顔を歪めると、
「そんなんで、よく指名手配犯なんかされんな」
小声で呟く彼に、弟も睨みをきかす。
「まぁ、後でゆっくり話そうぜ」


森鴎外
「嗚呼、初めまして」
不敵に笑う彼に、営業スマイルを貼り付ける弟。
「ゆっくりして行くと良いよ」
目の前に出てくる紅茶を警戒する目を向ける。
「おや…何も入れていないよ？」


坂口安吾
「初めまして、坂口です」
業務的に挨拶を交わすと適当に喫茶店に入る。
「お仕事は何をされているんですか？」
実は、弟の顔を資料で見たことがある。
特務課だということを隠しつつ、貴方にバレないように探りを入れる。


フョードル・ドストエフスキー
「お姉さんとよく似ていらっしゃる」
ふふ、と笑うと弟も笑い返す。
視線が交わる二人、蚊帳の外の貴女。
「…僕はよく貴女の事を知っていますよ」
瞳が鈍く光る。

＊カラビニエリを着た→←＊貴女が紹介した弟が、彼の追っている凶悪犯だった

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