【文スト】文豪さん、反応記録帳。五冊目

＊貴女が悪夢に魘されていた ページ18

「…ｯ、ぅ、」

中島敦
「…Aさん、？」
貴女の小さなうめき声で目を覚ます彼。
起こすのも何だか悪い気がして、強めに手を握る。
『……敦くん』
寝言でぽろりとそう零す貴女に、明日は朝ご飯を豪華にしようと誓う彼。

太宰治
「私もその夢に交ぜてくれ給えよ」
貴女にしか聞こえないような、小さな声で呟くと、涙を優しく拭う。
「隣に居てあげるのに、」
月明かりが貴女の頬を滑る。

国木田独歩
「おい、A」
いつもよりも随分音量を落として、貴女を起こす。
『…ｯ国木田』
「嫌な夢でも見たか」
そう穏やかに言葉を発する彼。

福沢諭吉
「……」
無言で貴女の眉間のシワを見つめる。
暫く待ってみて、それでも落ち着かない貴女に布団を掛け直すと、赤子をあやす様にポンポンと優しく叩く。
すーっと消えていく眉間のシワに、少し口角を上げる彼。

江戸川乱歩
「なんでそんなに苦しそうな顔をしてるの」
問答無用で抱き締めると、モゾモゾ動き出す貴女を更に強く抱き締める。
違和感に目を覚ました貴女は、彼に抱き締められている事を知って、安心して眠りにつく。

芥川龍之介
「起きろ」
何の遠慮も無く、布団を剥ぐと寒さに目を覚ます貴女。
『…え、ｯ？…あれ、』
「寝るぞ」
寝起きには早すぎるテンポ感についていけず、混乱するものの、貴方の左手は彼に包まれたまま。

中原中也
「お〜い、大丈夫かよ」
小声でそう呼びかけても、悪夢を彷徨う貴女には一向に届かず。
貴女の頭に手を置き髪を撫でる。
「たまには甘えてこいよ、」

森鴎外
「どんな夢を見てるんだい」
貴女の頬を撫でながらそう吐く彼。
「A、」
目が覚めたら、貴女が前から食べたがっていたスイーツがあり、昨晩の悪夢の気持ち悪さが安らぐ。

坂口安吾
「…一寸、大丈夫ですか」
そんな控えめな声は届くはずもなく、貴女は苦しそうな声を漏らすまま。
隣に寝ていても少し距離のあった身体を寄せると、温もりを伝えるように抱き締めて背中を摩る。

フョードル・ドストエフスキー
「…夢、」
薄らと汗をかきながら苦しそうにもがく貴女。
身体を起こして、貴女を見つめるとゆっくりと目を開ける貴女。
『…ｯ、あれ』
「大丈夫です、ここに居ますよ」
その言葉に、心を落ち着ける貴女。

＊彼が一目惚れした→←＊彼と貴女が共闘した

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