【銀魂】宇宙船の旅で Ⅱ【神威】 (ページ11)

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ベッドの前まで行くも、中々Aは入ってこない。

「なに恥ずかしがってるの？」

『い、いや…あの変な奴のこともあって、少し気にするのかもしれない』

「気にするって？」

『あ、なんというか…男女の交流？』

「意外だね、気にしてたんだ」

『本当に最近な…最近そういう目で見てくる奴らが多い気がして』

Aは少し不安そうな顔をした。

「まあ、そういう目で見てる奴らは多いよ」

『やっぱりそうなのか…』

「だってA、前より柔らかくなったし」

『え…？』

「前はね、もっとトゲトゲしてた。春雨入ったばかりの頃だったけど」

『まああの頃は疑ってたしな』

「気の強い女が好きなやつは多いけど、その割にはあまり戦えなくて。Aのことを否定した奴らも多かったんだ」

神威はゆっくりとAに聞かせるように話す。

「でも、だんだん強くなっていって団員として見れるようになっていったんだ」

『そうか…』

Aは思ったよりも団員が自分のことを受け入れてくれたと安心した。

「それと同時に、ちょっとした女の子らしさが出てきて、団員はそこを可愛いと思ってる。まあぶっちゃけ、女ってだけでみんなそわそわしてるよ」

『は、はあ…』

「っていうか、やっと気づいたんだ？って感じ。Aに親切にしてくれるのも優しさだけじゃない感情があるからだよ」

神威は団員の変化を見て、的確な表現で話す。
団長らしく、周りの変化にちゃんと気づいていた。

『か、神威は…そんなことしないよな？』

「そんなこと？」

『私のことを急に…お、襲うとか…』

Aが少し怯えてるように見えた。
神威は少しいつもの笑顔を歪めたが、すぐに戻して話す。

「俺って、他の団員と一緒に見える？」

『ううん。戦闘バカにしか見えない』

「思ったよりバッサリ言うね、A」

神威は少し困ったようにする。

「そう見えないならおいでよ。変なことしないから」

神威は優しくAを迎え入れた。
そしてAのことを撫でる。

『神威に撫でられるの、慣れない…』

「なんか最近ついね。やめよっか」

『いや、なんか落ち着くから…少しだけこのままで』

Aもまるで子供のようだった。
変化が多くて疲れてるのだろう。神威は今だけ、Aの前では子供にはならなかった。

Aが寝息をたてはじめる。
それを優しく見つめる神威。

「Aじゃないと、俺はこんなことしないよ」

2人の中の感情が大きく変化しはじめた。