赤い星 妖怪学園Y 〜N遭〜

その後 ページ12

A side


『痛い！！！！』

「ダメよーじっとしてて〜」

サイクロプスとの戦闘で怪我を負った私は、保健室にて園等先生に治療を施して貰っていた。

『痛い！！！
先生、痛いってば！！！』

「我慢しなきゃ〜。
そもそも、あなたが無茶をしなかったらこんなことになってないでしょ〜？？」

『無茶してない普通に戦っただけですけど！！！』

顔に擦り傷、右腕打ち身。

目立った外傷はなく、絆創膏と湿布を貼られて保健室を後にした。

「大丈夫か？A」

『全然大丈夫！！
元気だぜ！！』

「休んだ方がいいんじゃない？
無理すると良くないわよ」

『大丈夫だよフブキちゃん！』

放課後なので、後は寮に帰ってご飯を食べて寝るだけだ。


そのままみんなでご飯を食べ、それぞれの部屋に戻る。



『…はーあ。
足引っ張ったなー』


私は苦笑いをしてベッドに座る。

『一番にやられて、怪我までして、






ダメだなあ、私』



悔しくて、体育座りをして膝に顔を埋める。






『よかったな、アカネちゃん。』

父親と和解できたアカネちゃんの嬉しそうな表情を思い出して思う。

私とは大違いだな。

羨ましいな。









私も、もっと普通の家庭に産まれたかった。









　

考えてても埒が開かないので、今日はおとなしく風呂に入って早々に寝よう。

思考を切り替え、立ち上がり、風呂場に向かう。









『…もっと、しっかりしないとな。


妖怪HEROなんだから』



ベッドに入り、目を閉じると、今日の疲れが一気に押し寄せてきて、すぐに意識が落ちた。

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