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9話目 ページ9

Aside






A「……チョロ君」


チョロ松「…A。」


いち君誘拐から6日目の夜。時刻は7時30分だ。


A「…こんなとこで……1人でいちゃ危ないよ。」


ベランダで1人、ぼーっとタバコを吸っているチョロ君の隣に行った


チョロ松「今日は大丈夫だよ。」


……"今日は"と言う言葉に、思わず私は身震いをしてしまった。


A「…チョロ君、今日の夜も明日もずっと側にいるから。だから大丈夫だよチョロ君、大丈夫…」


私がチョロ君の目を見て言うと


チョロ松「…ははは、ありがとA。(くしゃっ」


少し間が空いてから、チョロ君は微笑んで私の頭をくしゃっと撫でた


…平然そうにしているだけで、本当は怖いに違いない。


私に心配を…かけたくないからなのか。


そう考えると、胸がぎゅっと痛くなった


A「…チョロ君、いなくならないでね」


チョロ君が明日、もしかしたら誘拐されるって思うと涙が溢れてきた


泣いちゃダメだ、泣いちゃダメだ。


チョロ君が一番怖い思いをしているのに、私が弱いところを見せちゃダメだ。


チョロ松「………僕は大丈夫だからA。」


…そう言ってハンカチを差し出すチョロ君


A「…っう……うぁっ……」


そのハンカチを受け取り、私は目からボロボロ出てくる雫を拭き取った


不安で、怖くて


トド君、じゅし君、いち君は無事なのかとか


チョロ君、おそ君、カラ君が誘拐されないかとか


あつしお兄ちゃんと私にできることは、何かとか


考えることがいっぱいいっぱいで、どうすることもできない自分に腹が立つ。


A「…チョロ君、家の中入ろ。」


チョロ松「うん。」


チョロ君はタバコの火を消し捨てて、部屋の中に入った


A「……あつしお兄ちゃん、お風呂。」


…今日の夜、銭湯に行くのは危険だと言うことで


あつし「…ほんとに俺と一緒に入って平気?」


A「あはは、お兄ちゃんだもん平気だよ。」


松野家のお風呂に入るとこになった


おそ松「………


…なんなら俺がAと入ってやろーかーー?」


洗面所でシュコシュコと歯磨きをしているおそ君の声が聞こえた


あつし「絶対ダメー」


お兄ちゃんがおそ君に言うと、おそ君はにししと笑った


A「…あはっ。もう、お兄ちゃん早く入ろ。」


その光景を見て、私も少しだけ笑顔になった





______

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作者名:まねみー | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年12月22日 19時

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