23話目 ページ24
カラ松side
最初は、本当に腹いせのつもりだった。
あの事件が俺にとっては許せなく、兄弟を恨んだ。
……だけど、トド松を誘拐しようとした時に思った。
『……か、カラ松兄さん……開けたよ……』
……キツく言って脅した時の、トド松の顔
兄に対して恐怖感を抱き、目に涙を溜めて震えている自分の弟
あぁ、こんなことに自分がさせてしまっているんだなって
『…………』
…罪悪感が、生まれた。
『……なぁ、トド松。
……すまないが、俺に協力してくれないか?』
予定変換
……十分、トド松には怖い思いをしてもらっただろう。
本当は本気で誘拐して俺が味わった何倍もの恐怖に陥れてやると思っていたし
その為に写真も頭を使ってよく考えて撮ったし
液体だってわざわざホームセンターで買ったし
万が一の為に血のりも買った……
……
…やはり俺には、ブラザーを傷つけることはできなかったと言うわけだ。
だから、残りのブラザー達は少しだけ辛い思いをしてくれ。
…少しだけ、俺の子供みたいな腹いせに付き合ってくれ。
カラ松「……みんな…許してくれるだろうか。」
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